(本記事は、2017年10月30日付け「VIETJO LIFE」で配信されたものです。)
4月にスタートした「 お空でつながるIT教室 」。
多少の脱線はありましたが、
・お空でデータを共有し、
・パソコンでもスマホでも使える
・アプリケーション
をご紹介して参りました。
このようなアプリケーションを紹介してきた理由としては「お空の仕組み」を気にしなくても使えるからです。
それはそれで良いかなと思っていたのですが、ここはベトナム、「ネット使えないよ!」ということは日本以上に日常茶飯事。
同時に、大半の企業には専任のIT技術者なんておりません。
日本語で聞いてもわかりにくい説明をベトナム語でされた日にゃ、「適当に直しといて」って言って早めにレタントン通りに向かうしかありません。
そんな時、 「お空の仕組み」 を少しでも知っていれば、あわてずにスタッフのお話を聞くことが可能です。
どこが変になっているのかが自分で分かるからです。
<その1>お空の仕組みとは
「お空の仕組み」の目的は、年に数回ある「 海底ケーブル切れたっ! 」とかいう国家的な問題は置いといて、家庭や事務所等で日々発生する些細なトラブルを自力で解決しよう!というものです。
同時に「お空でつながるアプリ」のネタ切れを少しでも先延ばししようとする筆者の魂胆が多分にございます。
そのため、「お空の仕組み」ではアプリを使用せず、なるべく コマンド (コンピュータシステムへの指示)を使って調べる方法をご紹介します。
コマンドを使う利点は、何かトラブル起きた!という場合に、どの端末からでも調査が出来る点にあります。
また、アプリを使用するより軽快で強力なコマンドがいくつも存在します。
かつ、黒いウィンドウに緑の文字を見ていると、 キアヌ・リーブス感 も味わえるという利点もあります。
端的にITといっても、プログラミングや、サーバー、データベースなど様々な分野がありますが、ご家庭や事務所において最も役に立つものは 「ネットワーク」 です。
ネットワーク学習の難点は、プログラムなど他の分野に比べて結果がわかりにくいため、全く面白くないという点が挙げられます。
これは致命的です 。
しかし、面白くないとは言いながらも、十数人の職場のネットワークであれば誰でも簡単に理解できます。
できるだけゆっくりと丁寧にご説明しますので、一緒にお空の仕組みに触れていきましょう。
<その2>お空の住所〜IPアドレスとは〜
お空につなげるには、自分の住所が必要です。
お空で使う住所は「 IPアドレス (アイピーアドレス)」と呼ばれ、この住所の使い方には偉い人が決めたルールがいくつかあります。
まずは2つだけ覚えましょう。
~ルール1~
偉い人は言いました。
「お空の住所は、4つ区切りの、0から255までの数字で表すことにする」
例: 0.0.0.0~255.255.255.255
~ルール2~
偉い人は言いました。
「 お家で使っていいアドレスは3種類だけだ 」
この、ご家庭や事務所内で使っていい住所とは次の3つです。
(xは任意の数字)
10.xxx.xxx.xxx
172.16.xxx.xxx〜172.31.xxx.xxx
192.168.xxx.xxx
つまり、4つ区切りの始めの数字が10だったり、192.168で始まっているものは基本、同じ事務所の中にあると考えてよいことになります。
これを LAN(ラン=ローカル・エリア・ネットワーク)と呼びます。
逆にそれ以外のIPアドレスを持つものは、お空の何処かに存在することになります。
こちらは WAN(ワン=ワイド・エリア・ネットワーク)と呼びます。
下図の様に、11から始まっていたり54から始まっていたりするような住所であればお空のどこかにあり、192.168から始まるものは会社内のどこかにあるものだとわかるわけです。
本文の続きはこちら → VIETJO LIFE「【8時限目】お空の仕組み(1):パソコンの棲む所」
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