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[エンタメ]

第1回ホーチミン市国際映画祭が閉幕、ベトナム映画1作品受賞

2024/04/18 04:16 JST更新

(C) plo
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 「ホーチミン市国際映画祭(HIFF)」が6日から13日にかけて初めて開催され、最終日の13日には各賞の授賞式が行われた。

 これは、ホーチミン市の主催による初めての国際映画祭となり、今後毎年開催される。第1回のテーマは「タイムトラベル」。映画祭には、短編と長編の計46作品がコンペティションに出品され、審査が行われた。

 受賞作品のうち、レオン・レ(Leon Le)監督が手掛けた2018年公開のベトナム映画「ソン・ランの響き(原題:Song Lang)」が「ホーチミン市最優秀映画賞」を受賞し、ベトナム映画として唯一の受賞を果たした。

 このほか、「東南アジア最優秀映画賞」はフィリピンの「野獣のゴスペル(The Gospel of the Beast)」、「審査員賞」はシンガポール・日本・スロベニアが共同制作した「Last Shadow at First Light」と、チリ・アルゼンチンが共同制作した「Alien0089」の2本が受賞した。

 「Last Shadow at First Light」は、「最優秀技術賞」「最優秀撮影賞」「最優秀脚本賞」も受賞した。また、日本・フィリピン・シンガポールが共同制作した「ブルーイマジン(Blue Imagine)」が、「最優秀音楽賞」を受賞した。

 「ソン・ランの響き」は、2018年の第31回東京国際映画祭(TIFF)で上映されたほか、2020年には日本全国で公開された。TIFFでは主演のリエン・ビン・ファット(Lien Binh Phat)が「東京ジェムストーン賞」を受賞。また2019年に開催された第21回ベトナム映画祭では最優秀作品賞にあたる「ゴールデンロータス賞(Bong Sen Vang)」に輝いた。さらにレオン・レ監督が監督賞を、アイザック(Issac)が助演男優賞を受賞した。このほか、世界各地の映画祭に出品され、数々の賞を受賞している。

 この映画ではベトナム南部の民謡を取り入れた伝統歌劇「カイルオン(Cai Luong)」を扱っている。題名の「ソン・ラン」は、カイルオンに欠かせないベトナムの民族楽器。「借金の取り立て屋」と「カイルオンの花形役者」という全く接点のないはずの2人の男がカイルオンを通じて出会い、分かり合っていく様子を描いた作品となっている。

 なお、今回の映画祭では、ベトナム戦争時に米軍が散布した枯葉剤の影響で結合双生児として生まれた「ベトちゃんドクちゃん」の「ドクちゃん」ことグエン・ドクさん(43歳)のドキュメンタリー映画「ドクちゃん−フジとサクラにつなぐ愛−」が初上映され、大きな反響を巻き起こした。 

[PLO 00:23 14/04/2024, A]
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