元警察官が主犯格、身代金2400万円の拉致事件―人質の女子大生を保護 [三面]

　南部メコンデルタ地方チャビン省警察は14日未明、同省のカフェで女子大生を拉致し50億VND(約2400万円)の身代金を要求した男2人を逮捕し、人質を無事保護した。

　拉致されたのは同省チャビン大学に在籍するT・B・Hさん(女性・21歳)。Hさんは13日午前9時30分ごろ、大学前のカフェで車に乗せられ拉致された。あまりにも大胆な手口で地元住民に大きな衝撃を与え、警察は事件発生直後に捜査に乗り出した。

　同日午後4時ごろ、犯人からHさんの家族の携帯電話に「身代金50億VND(約2400万円)を用意しろ。警察に通報すれば娘を殺す」という内容の電話がかかってきた。

　Hさんの母親は犯人の指示に従い、現金の入ったハンドバッグを抱えて同地方カントー市を通過する国道91号線の道端で待っていた。翌日の午前4時過ぎ、犯人の男2人はタクシーから降りてハンドバッグを奪おうとしたところを近くで待ち伏せていた警察に逮捕され、タクシーに同乗していたHさんも無事に保護された。

　逮捕されたのはグエン・クオック・トアン容疑者(男・28歳、カントー市在住)とグエン・チー・タム容疑者(男・30歳、ホーチミン市在住)の2人。主犯格のトアン容疑者はカントー市コードー郡(huyen Co Do)の警察官だったが、借金問題で1か月前に解任されている。

　警察は男2人の供述を踏まえ、さらに3人の容疑者を逮捕。犯人らはHさんの家族が大金を持っていることを知り、カフェに誘導し拉致したという。

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