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ホーチミン市歴史博物館は5日、同市2区アンフー街区における発掘調査の結果、19世紀後半のものと見られる古い墓8基が出土したと報告した。
発掘調査は、同街区の87haの用地で計画されている複合商業施設建設案件に伴う行政発掘調査で、同市人民委員会の決定により2014年12月15日から2015年1月26日まで行われた。調査主体は、同市歴史博物館及び同市文化スポーツ局。
発掘面積は計350m2。墓の所有者は17~19世紀に北部から南部へ移り住んだ人々で、いずれも社会的地位のあった成人と見られる。8基の墓は高密度に配置されていることから、当時の人々が土地を開拓し居住する過程で、同区域が墓地になっていたと考えられている。
いずれの墓にも遺骨はほぼ残存していなかったが、一部の墓からはガラス製及び瑪瑙製のボタンや布の断片、陶磁器片などが出土した。8基のうち2基の墓は、それぞれ男性と女性の被葬者で、互いに並行して配置されていた。調査隊は、この2基の墓を2区ゴークエオ墓地に移して保存し、復元すると共に更なる研究を進めている。
※最終更新:2015年9月11日12:30 JST