米ワシントンのホワイトハウスで10日23時38分(現地時間)、不審な男が敷地内に侵入し、玄関付近で大統領警護隊(シークレットサービス)に身柄を拘束される事件が起きた。トランプ大統領は当時ホワイトハウス内にいたが、無事だった。
拘束されたのは、ベトナム系米国人のジョナサン・トゥアン・アイン・チャン容疑者(カリフォルニア州在住、26歳)。同容疑者は現場で「大統領の友人だ。会う約束をしている」などと話したという。侵入方法についての質問に対しては「フェンスを乗り越えた」と答えた。
逮捕時にバックパックを持っており、中には米国のパスポートと睡眠ガススプレー、トランプ大統領の著書、ノート型パソコンが入っていた。ノート型パソコンからは、ロシアのハッキング疑惑について記述したトランプ大統領宛てのメールが発見されている。
同容疑者は犯罪歴がなく、弟によるとカリフォルニア州立大学電気工学部を卒業したが、仕事がなく車上生活を余儀なくされていたという。近く裁判が開かれる予定で、有罪判決が下されれば禁固10年を言い渡される可能性があるという。