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[社会]

食べれば納得、変わった名前の「バイン(餅)」料理7選

2018/07/14 06:19 JST更新

(C) ttvn.vn
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 ベトナムを代表する伝統料理に外せないのが「バイン(Bánh/餅)」。全国各地にバインと名が付く料理がたくさんあるが、その色や形、調理方法は様々。ここでは、各地を代表するバイン料理7選を紹介する。

1.バインダップ(Banh dap)

 バインチャップ(Banh chap)とも呼ばれる南中部沿岸地方クアンナム省ホイアン市の料理。ネギ油が塗られた蒸しライスペーパーを焼きライスペーパーで挟み、甘辛だれを付けて食べる。「dap」には「打つ・割る」などの意味があり、料理名は丸く大きな焼きライスペーパーを食べやすいように割る様子に由来する。シンプルな料理ながら、地元民から長く愛されてきた。香ばしくパリパリとした歯触りにモッチリ感もある。がっつり食べたい時にはネギ油のほかに焼き肉や豚のモツを挟んでも美味しい。


2.バインスーセー(Banh su se)

 紅河デルタ地方バクニン省ディンバン村に伝わる料理。「su se」は女性を意味する「phu the」が訛ったもので、結婚式に出される料理として知られている。ココナッツや緑豆の餡をパンダンリーフで緑に色付けした餅で丸く包んだお菓子。新郎新婦のご縁や絆を、緑色の柔らかい餅の表面に透けて見える白っぽい緑豆の餡で表現した縁起物。


3.バインバオバインバック(Banh bao banh vac)

 ホイアン市の料理で、白く透き通りヒラヒラと薄い生地の形状から、外国人観光客からホワイトローズと呼ばれることも。繰り返し濾して精製された真っ白い米粉の生地で、エビや挽き肉、キノコ、ネギ、ニンニクなどの餡を包み蒸したものを、甘酸っぱいヌクマムのタレにつけていただく。

 4.バインガイ(Banh ngai)

 東北部地方ランソン省に伝わるタイ族の味。呪いを意味する単語「bua ngai」から、何やら怖そうな印象を受ける名前の食べ物だが、実際には「la ngai(よもぎ)」を使ったいわゆる草餅。黒ゴマ餡を包んで丸く平べったいバインガイの深緑色が美しい。よもぎは昔からタイ族で薬草として日常生活で使われていて、身体に良いとされている。


5.バインコン(Banh cong)

 メコンデルタ地方で親しまれている料理で、料理名はソクチャン省のクメール族の言語を語源としているのだとか。「cong」には排水溝という意味があり、その名の通り排水溝のような円柱の容器に米粉と餅粉を合わせたタネと、味付け挽き肉や緑豆、エビなどの具材を入れてサクサクになるまで油で揚げる。甘酸っぱいヌクマムのタレとハーブや葉野菜と一緒に召し上がれ。


6.バインイット(Banh it)

 名前に「少ない」を意味する「it」が入っているところは風変わりだが、北部・中部・南部と全国で食べられる料理。地域によって形状や餡は多少の違いはあるものの餅粉と緑豆粉を使う点は共通。中身は甘い系なら緑豆餡やココナッツ、しょっぱい系ならお肉や卵、中華サラミなど種類も豊富。テト(旧正月)のお供物としても知られる。


7.バインガットグー(Banh gat gu)

 東北部地方クアンニン省へハロン湾の観光に行った際には挑戦したいご当地料理。米粉をといたタネを薄くのばして蒸したものを、くるくると巻き筒状にしたもの。出来立てのアツアツを鶏の脂やフライドオニオン、唐辛子が入ったヌクマムのタレにつけて食べれば、もちもちの生地に絡んで最高。「gat gu」は「頷く」という意味。遠い昔にこの餅を食べた人々があまりの美味しさに、一口毎に美味しいと頷いては食べていたという言い伝えも納得の美味しさだ。
 

[Banh Bao, ttvn.vn, 01-07-2018 - 13:07 PM, T]
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