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[特集]

小人症の青年、障害ばねに勉強し成績優秀

2009/05/03 06:40 JST更新

 ダナン工科大学情報技術(IT)学科4年生のグエン・ルオン・アン・フーは、生まれながらの障害で、今も身長120センチメートル、体重は36キログラムしかない。  1987年、彼は南中部クアンナム省フーニン郡タムアン村で警備員の仕事をする父と教師の母のもとに生まれた。3人兄弟の中でフーだけが小人症だ。幼少時代は本だけが彼の友だちだった。他の子どもたちから笑われたりからかわれたりするのがいやで、フーはいつも一人ぼっちで登校していた。そんな息子に母親はいつも「元気を出して、神様は平等よ。お前に身長は与えてくれなかったけれど、代わりに知恵を授けてくださるわ」と励ました。  医師たちにも思いもよらないことだったが、フーは脳に障害があるにも関わらず、勉強は飛び抜けてできた。小学校から高校卒業までの12年間、成績はいつもトップクラスで、数学の国際コンテストで賞を取ったこともある。ダナン工科大学にも高得点で合格した。家は貧しく、1カ月の仕送りは60万ドン(約3300円)しかないが、「兄や姉が学校に通っていたころのほうがもっと大変だった」とフーは言う。  フーはIT専門誌に記事を寄稿するかたわら、ダナンIFI社でもアルバイトしている。下宿とアルバイト先が離れているので、家族が移動用にフーに小型バイクを買ってくれた。午前は大学で勉強し、午後は会社でアルバイト、さらに夜は無料の日本語学校で学んでいる。  月に一度だけ実家に帰るのが楽しみだ。「母さんの作るご飯が食べたい」とフーは言う。自分の外見について「僕は体が小さいから、旧正月(テト)には今でもお年玉をもらえるんだよ」とおどけて話す。そして目を輝かせてこう言った。「大学では体がまひしている人も目の見えない人も勉強している。僕は歩くことができるだけでも幸せだと思っているんだ」。  

[Tien phong online,10/04/2009, 08:02]
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