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[特集]

ハノイで初の犬猫救護グループ結成、悩みは資金難

2013/10/13 07:28 JST更新

(C)Tien phong
(C)Tien phong
 ハノイ市には、捨てられて野良になった犬や猫を救護するグループがある。グループは2012年4月に結成されたばかりだが、今ではメンバーは400人以上に上る。  犬猫の救護活動は国内各地で行われインターネット上で紹介されているが、ホーチミン市での成功例が多い。ハノイで捨てられる犬猫の数が日増しに増えていることを知った数人の若者達が、グループ「犬猫救護所」を立ち上げた。  最初のうちは月に10匹程度を保護するのがやっとだったが、フェイスブックを通じて多くの人がこの活動に知られるようになり、参加者が増えていった。最近では月に保護できる犬猫の数は40匹近くにまで増えている。  保護した犬猫が重い病気にかかっている場合は犬猫病院で治療を受けさせ、軽い病気の場合はメンバーが自宅でしばらく面倒を見ながら新しい飼い主を探す手順となっている。ただ、保護した犬猫の3分の1は回復せずに死んでしまうという。  メンバー達は困っている犬猫がいるという連絡を受けると出かけていくが、猫の保護はけっこう大変な仕事だ。ホテル従業員のダンさん(24歳)と高校生のクアンさん(16歳)は、小さな頃から武術を習っていて身軽だとして救助の実働部隊の仕事を受け持っている。大きな木の天辺に登って降りられなくなった猫を、近所の家の屋根から木にはしごをかけて助けたり、深い穴に落ちた子猫を助けたりした。メンバーの多くは、猫に引っかかれたり噛まれたりした経験がある。

 グループが今直面している大きな問題は、重い病気の犬猫を治療する費用の財源と、保護した犬猫を世話できるメンバーの確保だ。メンバーには様々な年代の人も含まれるが、生徒や学生が大半で財政的にも時間的にも限りがある。それにグループ名は「犬猫救護所」だが、そういう場所は実在しない。  グループリーダーで会社員のトゥアンさん(27歳)は、新しい飼い主が見つかるまでの間、犬猫を集中的に飼うことのできる場所が欲しいという。「理想的なのは市街地から離れた空き地です。鳴き声や臭いで周囲の人の迷惑にならないように」と話す。  動物愛護団体「アニマルアジア」ベトナム事務所のトゥアン・ベンディクセン代表は、犬猫救護所について「北部で犬猫の救護活動をしている初めてのグループです。多くの困難にぶつかるでしょうが、若い力でなんとか乗り越えて規模の大きな組織になるでしょう。アニマルアジアは彼らの活動を見守っていきます」と語った。  

[Tien phong online,14:09 | 02/10/2013,O]
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