北部を流れる紅河の水位は25日朝、ハノイ市で1.62メートルにまで低下した。この100年間の12月の水位としては最低記録となった。中央気象台のグエン・ラン・チャウ副所長によると、ここ2週間ほどの間に紅河の水位が2メートル以下になり、さらに下がり続けているという。チャウ副所長は、今年は原水となる雨水が少なく、また、紅河上流に位置するトゥインクアン水力発電所でダムの蓄水を始めたため、紅河に流れ込む水が減少しており、例年より早く水位の低下が始まり、今後も下がる可能性が高いと指摘する。
農業農村開発省水利局のグエン・ディン・ニン副局長は、「全国的に干ばつが進行しており、深刻な状況になりつつある。北部の各省だけでも、稲田240ヘクタール分の農業用水が不足する事態になる恐れがある」と懸念する。水利局は来年5月まで乾期が続き、中部・中部高原・南中部の各地方で特に深刻な干ばつが起きると予測している。