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以下に、弊社がお客様に提示している対策の例をご紹介します。少し専門的になりますが、実際に現場で効果があった対策です。
逆恨みと結託の対策例
1.トラックが入構する際、タンク搭載のトラックの場合は、警備員または担当者によるゲートでの手続きとトラックのタンク容量メーターの確認を徹底する。あわせてトラック周りに不要物が積載されていないか確認する。
2.トラックの入出構の際は必ず写真を撮る。撮影のポイントは、トラックに不要物を載せられそうな箇所、タンク容量メーター部分。工場のスタッフやドライバーにチェックされているという意識を持たせる効果もある。
3.入構時の計量後、速やかに荷物を積載し、計量を実施し、滞りなく出構するようなルールを構築する。入構時に計量を行い、積載するまで待機する状況であれば、改善の余地あり。
4.監視カメラを増設する。監視されているとわかるような場所に設置することが必要。夜間における入出荷が多い場合は、トラックの動線に照明を増設して明るくする。これは、窃盗を実行する意識を減少させる効果がある。
5.犯罪行為であることを意識付けるため、発生した盗難事件の内容を注意事項として、工場のスタッフやドライバーが見える場所に掲示する。ベトナムにおいては、意外に効果の高い方法。
上記のような対策も効果がありますが、最も大切なのは、どこまで継続的に徹底出来るかになります。工場の管理者や外部の専門家による、不定期な事前通知無しの監査や巡察を行うことで事件・事故の発生率を抑えることが出来ます。
賄賂(キックバック)のケース
4位の賄賂(キックバック)は、コンプライアンスを重視する日系企業にとって頭の痛い問題です。
ベトナムでは、工場やオフィスに限らず様々な場面で「手数料」の名目で賄賂(キックバック)を要求されることが日常茶飯事です。特に、オフィスや工場の外で発生することが多いため、証拠をつかむことは困難です。
対策として、例えば購買に関してであれば、相見積りの取得を徹底したり、担当者をローテーションすることで、会社側が「見ている」という意識付けをすることが出来ます。
また、日本ではかなり普及してきましたが、最近のIT技術を駆使して、社内外で交わされているメールの内容を監視し、それらしいキーワードを抽出することも可能になってきました。
次回は、このコラムの最終回です。ベトナムにおける警備会社や警備員の実情を説明し、どのように付き合って行けばよいか、どのように活用すればよいかを説明します。
[2016年4月23日 ベトジョーコラム A]
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