VNPTと米クアルコム、設計・開発センターを設立へ [経済]

　ベトナム郵便通信グループ(Vietnam Posts and Telecommunications Group＝VNPT)と米国の半導体大手クアルコム(Qualcomm)は12日、戦略的協力契約を締結し、「VNPTクアルコム・エクセレンスセンター(VNPT - Qualcomm Excellence Center＝VQEC)」の設立を発表した。

　VQECは10月に開所する予定で、VNPTが主導する。クアルコムのコア技術を活用し、製品の設計・開発を初期段階から共同で行う国内初の拠点となる。

　両社は、人工知能(AI)、5Gや6Gといった次世代移動通信、モノのインターネット(IoT)、AIコンピューティングデバイス、次世代ネットワーク機器の分野で包括的に協力する。

　VQECは、研究開発、製品化、技術移転、高度人材育成、クアルコムプラットフォームを活用したソリューションの商業化を担う。

　同センターは、クアルコム認定デザインセンター(Qualcomm Authorized Design Center)として、ベトナムの通信業界が世界的な設計・創造バリューチェーンに深く参画するための重要なハブとなる。

　これにより、VNPTは通信事業者からデジタル技術企業への転換を加速し、ベトナムの国際的な技術プレゼンスの強化にも寄与するものと期待される。

　VQECの設立は、VNPTとクアルコムだけでなく、ベトナムの技術産業にとっても戦略的意義を持つことになるほか、ベトナム企業が世界的なテクノロジー企業と製品の設計・開発を初期段階から共同で行う初の事例ともなる。

　なお、クアルコムは20年以上前からベトナムに進出しており、2020年にはハノイ市に東南アジア初の研究開発(R&D)センターを設立した。

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