生花最大手ダラット・ハスファーム、豪同業を完全買収 [経済]

　ベトナムの生花業界最大手ダラット・ハスファーム(Dalat Hasfarm)は、オーストラリア証券取引所(ASX)に上場する同業のリンチグループ(Lynch Group)の全株式を取得することで合意した。取得価格は1株当たり2.245AUD(約217円)で、総額は約2億7000万AUD(約260億円)となる見込みだ。

　買収が完了すれば、ダラット・ハスファームはアジア最大級かつ世界有数の生花企業となる。ベトナム、中国、インドネシアに生産拠点を持ち、中国、日本、オーストラリアといった主要市場への展開をさらに拡大する。

　今回の取引は、株主の承認と独立評価の報告を経て成立する予定だ。リンチ側は、買収によって特に中国市場での生産・流通・物流基盤が強化され、コスト削減や従業員・顧客・取引先の安定にもつながると説明している。

　米投資ファンドTPGのアジア部門で、2024年末にダラット・ハスファームに出資したTPGアジアも今回の買収を支持している。共同マネージングディレクターのジョエル・シッキンス氏は「今回の買収はTPGの戦略に沿ったもので、地域の強みを活かして市場をリードする企業を構築するための重要な一歩だ」と述べた。

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