ホーチミン市財務局と米ナスダック、国際金融センター開発で提携 [経済]

（C）Nguoi Lao Dong

　ホーチミン市財務局はこのほど、米証券取引所ナスダック(Nasdaq)との間で協力覚書(MOU)を締結した。同市におけるベトナム国際金融センターの開発を推進することが狙いだ。

　調印式には、同市人民委員会のグエン・バン・ドゥオック主席や関係当局の代表者、ナスダック幹部のほか、国際投資ファンドや米企業の代表者らが出席した。

　ナスダックは、アップル(Apple)やマイクロソフト(Microsoft)、グーグル(Google)、アマゾン(Amazon)、メタ(Meta)、テスラ(Tesla)など世界的なテクノロジー企業が上場する世界最大の電子証券取引所で、高度な取引システムやテクノロジーを提供し、資金調達支援や企業成長を通じて国際経済の発展に寄与している。

　覚書によると、双方はガバナンスの強化や商品開発、人材育成、相互上場などの分野で協力する。特に、証券、債券、デリバティブ(金融派生商品)、デジタル資産、カーボンクレジット市場に関する人材育成を重点項目として位置づけ、両国および国際的な金融コミュニティとの連携強化を図る。

　今後は共同作業部会を設置し、行動計画の策定や進捗管理を進める予定だ。部会は年2回以上、対面またはオンライン形式で会合を行う。将来的にホーチミン市の国際金融センター運営機関が設立された場合、この覚書は同機関に引き継がれる。

　ホーチミン市は、国会からベトナム初の国際金融センター建設を担う都市に指定されている。今回のナスダックとの提携は、透明性と持続可能性を備えた金融ハブの構築に向けた重要な一歩となる。両者の協力を通じ、ベトナムの資本市場の国際的な接続性が高まり、高品質な資金流入の拡大につながると期待されている。

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