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王子HD、ベトナムでバイオ炭実証試験を実施
2025/05/29 04:00 JST更新
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王子ホールディングス株式会社(東京都中央区)は、もみ殻固形燃料製造装置や浄水器などの製造・販売を手掛ける株式会社トロムソ(広島県尾道市)と共同で、ベトナムにおいて、王子ホールディングスグループのベトナム植林会社QPFLが保有するアカシア植林地で、植林木の未利用樹皮を原料としたバイオ炭を施用(せよう)する実証試験を実施する。
実証試験では、南中部沿岸地方ビンディン省の製材所で発生し、これまで未利用だったアカシアなどの樹皮を用いて、トロムソがバイオ炭を製造する。その後、QPFLが所有するアカシア植林地の一部(約6ha)にバイオ炭を施用し、土壌改良効果や樹木の成長への影響、炭素固定効果などを検証する。実施時期は2025年度と2026年度の予定だ。
バイオ炭は、未利用の樹皮、竹、わらなどのバイオマスを燃焼しない水準の酸素濃度下で、高温で加熱して作られる炭を指す。植物は成長する過程で二酸化炭素(CO2)を吸収するが、枯れたまま放置すると腐敗し、いったん固定されたCO2を放出してしまう。しかし、植物をバイオ炭として炭化させることで、炭素を長期間固定し、大気中のCO2を削減する効果がある。
この技術は、地球温暖化の緩和に寄与するネガティブエミッション技術(NETs)として注目されており、欧州各国を中心にバイオ炭の普及を政策的に支援している。また、バイオ炭はCO2削減のほかにも、土壌の保水性や通気性を向上させ、植物の生育を促進する効果があり、土壌改良材としても期待されている。
[2025年5月27日 王子ホールディングス株式会社ニュースリリース A]
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