ラム書記長、建国80周年で訪越のキューバ大統領と会談 [政治]

　トー・ラム書記長は1日、ベトナムの建国記念日80周年(1945年9月2日～2025年9月2日)に併せてベトナムを公式訪問した、キューバのミゲル・ディアスカネル共産党第一書記兼大統領と会談した。

　両首脳は、政治的信頼を引き続き強化し、あらゆるレベルの訪問・交流を維持することで一致した。

　双方は、農業、太陽光エネルギー、バイオテクノロジー、医薬品を重点協力分野と位置付け、経済・投資協力を深化させることで一致した。キューバ側は、ベトナム企業の同国での事業、特にコメ生産や新たな農業モデルの構築に便宜を図り、これを通じてキューバの食料安全保障を確保するとした。

　双方はまた、両国企業による医薬品の合弁会社の設立や技術移転、ベトナムにおける研究開発の推進についても確認した。さらに、両国は国防・安全保障、司法、科学技術、文化、スポーツ、人的交流における協力を拡大し、多国間フォーラムでの相互支持を継続することでも一致した。

　ベトナムはまた、対キューバ制裁の撤廃を粘り強く呼びかけていく方針を示した。ラム書記長は、キューバに対する団結と支援は、共産主義者とベトナム国民の良心と責任の表れだと強調した。

　会談後、両首脳の立ち会いのもと、農業や医療、文書管理に関する覚書、経済・科学技術協力に関する政府間委員会合意書などの協力文書が締結された。

　この席で、ベトナム赤十字社が8月13日から10月16日まで実施しているキューバ支援キャンペーン「ベトナムとキューバ、65年の友情」を通じてこれまでに集まった寄付金3850億VND(約21億6000万円)が、第1弾としてキューバ側に引き渡された。ベトナム国民から、延べ200万件近い支援が寄せられている。

　ベトナム戦争時代、自国も困難な状況にあったにもかかわらず、キューバは政治的な後援だけでなく、食料や医薬品などの必需品を援助し、軍事作戦において大きな役割を果たしたホーチミンルートの開設に必要な装備の調達などでも、常にベトナムを力強く支援してきた。限られた資源を分け合い、ベトナムを支援してきたキューバの崇高な精神に対し、ベトナム国民は今も深い感謝と敬意を抱いている。

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