株で損した証券会社社員、顧客の娘を誘拐 [三面]

　ホーチミン市警察は22日、ルック・バン・ヒエン(29歳・男)、ルック・バン・チュン(33歳・男)の兄弟とカオ・ティン(35歳・男)を身代金目的誘拐事件の容疑者として逮捕した。　供述によると、ホーチミン市内の証券会社の社員であるヒエン容疑者は、株の取引に失敗し多額の借金を背負ったため、兄のチュン容疑者とその友人のティン容疑者を誘って身代金目的の誘拐を企てたという。ヒエン容疑者が誘拐のターゲットに選んだのは、顧客のTさんという女性の娘で会社を経営しているYさん(24歳)だった。　今月16日正午ごろ、チュン容疑者とティン容疑者はビジネス上の取引を装ってYさんを誘い出し自分たちの車に乗せると、口をふさいで手足を縛り上げ、ヒエン容疑者とチュン容疑者の実家のある東南部ドンナイ省で監禁状態に置いた。チュン容疑者はTさんに30億ドン(約1600万円)を要求する電話をかけ、警察に通報すればYさんを殺すと脅迫した。一方、Tさんから相談を受けたヒエン容疑者は、警察に通報しないよう言葉巧みにTさんを誘導した。　16日夜から17日夜にかけてチュン容疑者らはTさんに身代金の受け渡し場所を数回にわたって指示したが、警察の介入を恐れるあまり結局姿を現さないままYさんを解放して逃走した。その後警察に追われていることを知った3人は、自らホーチミン市警察に出頭した。

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