ダナン：火災の危険増大も対策進まず [社会]

　中部ダナン市警察消防警察局によると、市内にはおよそ10カ所に石油貯蔵施設があり、その多くは1960年代に建設されたもので老朽化が進んでいるうえ、住宅街の近くに位置しており極めて危険だという。　また、同市を流れるハン川やダナン湾には常に数千隻の漁船が停泊している。消防警察局は河川や湾内での水上火災に対応する消防艇などの装備を所有しておらず、漁船の大半も消火器などを備え付けていない。ハン川ではタンカーの行き来や停泊が日常的に行われており、火災発生時には甚大な被害を引き起こす恐れがある。　一方同市警察の消防設備や装備は全体的に不十分で、タンクを備えた消防車12台のうち最新式（2008年製）のものは2台のみとなっている。ほかの消防車は20年以上使用されており、うち3台はトラックを改造したものだ。消防士用の装備も不足しており、防毒マスクは市全体で4つしかないという。消防警察局のある幹部は「これでは有毒化学物質による爆発や火災が発生した場合、十分な消防活動を行えない」と話している。

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