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[社会]

ホーチミン:お盆のお供え物を奪い合う「浮遊霊」たち

2015/09/01 07:27 JST更新

(C) dantri
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 ベトナムでは、旧暦7月15日のお盆の時期になると、祖先の霊を祀る儀式のほか、路頭に迷う浮遊霊を祀る儀式も行われる。儀式の後、家の主人はお供え物を貧困世帯などに配るが、ホーチミン市ではベランダからお供え物をばら撒く。このお供え物を巡って住民同士は罵り合いながら争奪戦を繰り広げ、一部の通りは激しい交通渋滞となる。旧暦7月15日に当たる8月28日、同市の至るところでこうした風景が見られた。  個人で事業を営む人々は、浮遊霊に取り付かれないようこの儀式を盛大に行い、高額なお供え物を捧げる習慣がある。特に多くの個人事業者が集まる中華街のチョロン地区周辺(5区、6区、8区、11区)では、紙幣を含むお供え物を狙って各地区を巡回する「プロ」のグループまで存在する。彼らは、ばら撒かれる紙幣を効率よく確保するため、大きなネットなどを準備し参戦する。  お供え物には、紙製の冥器、ブタかアヒル、ニワトリの丸焼き、お粥、果物、お菓子、サトウキビなどがある。かつて、お供え物を奪い合うのは子供の遊びでもあったが、近年では一部世帯で本物の紙幣までを配るようになったことから、大人の戦場に様変わりしている。 

[Dan Tri, 15:18 (GMT+7) 29/08/2015, A]
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