日本の学生ファッションアワードでベトナム人留学生が初の大賞 [社会]

　東京都内で10月19日、若手デザイナーの登竜門である「Tokyo新人デザイナーファッション大賞 2016」のショーと表彰式が開催され、アマチュア部門で上田安子服飾専門学校のベトナム人留学生のファン・ティ・カム・トゥーさんが大賞を受賞した。ベトナム人留学生がアマチュア部門の大賞に選ばれたのは今回が初めて。　トゥーさんの作品のテーマは「KINTSUGI(金継ぎ)」。陶磁器の破損部分を漆で継ぎ、金や銀の金属粉で装飾して修復するという日本が誇る伝統工芸の技法をテーマに、日本独特の美意識の1つである「侘び寂び」を表現した立体的なドレスを披露した。　アマチュア部門には、世界9か国・地域から計6672点の応募があり、一次審査で25点に絞られた。大賞を受賞したトゥーさんには、賞状と賞金100万円のほか、東京～パリ間の往復航空券が贈られた。このほか、1人が優秀賞、5人が秀作賞、18人が佳作を受賞した。　「Tokyo新人デザイナーファッション大賞」のアマチュア部門は世界最大級の学生のためのファッションアワードで、過去の入賞者の多くがプロのデザイナーとして自社ブランドを設立するなどし、世界のファッション界で活躍している。　トゥーさんは、2010年3月に下着デザインの世界一を決めるコンテスト「トリンプ・インスピレーション・アワード(Triumph Inspiration Award)」のベトナム大会で1位に輝いたほか、同年10月に英国・ロンドンで開かれた世界大会「トリンプ・インターナショナル・アワード(Triumph International Award)」の決勝でトップ10に選ばれた。トゥーさんは2017年3月に上田安子服飾専門学校を卒業する。

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