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[社会]

ガックマー戦士記念碑が竣工、チュオンサ諸島海戦戦死者を慰霊

2017/07/18 16:12 JST更新

(C)Tuou tre,Trung Tan
(C)Tuou tre,Trung Tan
 ベトナム労働総連盟と南中部沿岸地方カインホア省人民委員会は15日、同省カムラム郡カムハイ村に建造したガックマー戦士記念碑の竣工式を開催した。

 ベトナムと中国の両海軍は1988年3月14日、チュオンサ諸島(英名:スプラトリー諸島、中国名:南沙諸島)のガックマー岩礁(英名:ジョンソン・サウス礁、中国名:赤瓜礁)で衝突し、ベトナム側の兵士64人が死亡、11人が重傷を負い、戦艦2隻が沈没した。死亡した64人中、3人は遺体で発見されたものの、61人は遺体すら見つかっていない。記念碑はこの海戦で戦死した兵士を慰霊するために建造された。

 海戦で兄を失ったレ・ティ・ゾイさんは「兄は出かける時、早く家に帰って結婚し子供を設けたいと話していました。兄の戦死の知らせを受けたのは、それから間もなくのことでした。今も遺骨はありません。ようやく兄や戦友達の魂が安らかに眠る場所ができ、私達遺族はほっとしています」と話した。

 ガックマー戦士慰霊地区はカムラン湾沿いの面積2.5haの敷地に建設された。敷地内には記念碑の他、戦死者や家族に関する現物資料を保存・展示する博物館や、ホアビン(平和)広場、遺体の埋葬されていない「風の墓」などが配置されている。建設費の約1500億VND(約7億5000万円)は全国からの寄付金で賄われた。

 ※動画「南沙諸島での中国海軍によるベトナム人虐殺の事実」
(1988年3月14日にチュオンサ諸島へ侵入する間、中国海軍によって撮影された映像)

2分5秒~:
 1988年3月初旬、中国海軍がチュオンサ諸島の5つの岩礁と環礁を占領しようとし、ベトナム海軍は急遽、物資と機材を3つの岩礁と環礁に運んだ。1988年3月13日、ベトナム輸送船が岩礁に到着するも、中国武装戦艦がこれに対し警告。
4分12秒~:
 1988年3月14日、中国海軍がベトナム兵を挑発、ベトナムが物資と機材を運んだ岩礁に着陸した。
5分44秒~:
 ベトナム海軍と工兵は半身が海水に浸かったまま、生身の人間の輪で岩礁を取り囲んでこれを防衛。しかし、中国海軍は非武装のベトナム海軍と工兵に37mm対空砲で発砲し、銃撃を受けたベトナム海軍と工兵は次々と海の中に沈んでいった。
6分14秒~:
 中国海軍がベトナム輸送船に100mm砲で発砲、ベトナム輸送船は撃沈。
7分25秒~:
 2008年の式典の様子 

[Tuoi tre,15/07/2017 10:55 GMT+7,O]
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