バイクで病院へ向かう道中で産気づいた妻、夫が路肩で元気な男の子を取り上げる [社会]

　北中部地方ゲアン省クエフォン郡(huyen Que Phong)で8日、お産のためにバイクで病院へ向かっていたところ道中で妻が産気づき、バイクを路肩に停めて、夫が赤ちゃんを取り上げるという出来事があった。

　夫のルオン・バン・フィエンさん(24歳)によると、8日の昼、妻のムーン・ティ・ヒエンさん(23歳)にお産が近い兆候が見られたため、妻をバイクに乗せ病院へ向かった。以前に産科の医師から胎児の首にへその緒が巻き付いているため病院でお産するよう言われていたこともあり、夫妻はバイクで50km近く離れた郡保健センターへ向かった。

　25kmほど走ったところでヒエンさんの陣痛が始まりバイクに乗っていられなくなったため、夫妻はバイクを路肩に停めた。破水もみられたためフィエンさんは助けを呼びに行こうとしたが、周囲は森や山ばかりで民家もなく、フィエンさん自ら赤ちゃんを取り上げることにした。

　お産はわずか5分の安産で、2900gの元気な男の子が誕生した。フィエンさんがへその緒を切るために道具を探すと、幸いにも近くに建っていた小屋に包丁があった。フィエンさんは包丁でへその緒を切り、タオルで赤ちゃんを包んだ。そこへたまたま青年がバイクで通りがかり、夫妻はタクシーを呼んで欲しいと頼んだ。

　「その時は混乱しましたが幸いにも安産でした。以前に保健センターで看護師が赤ちゃんを取り上げる様子を見たことがあったので、少しだけ知識はありました」とフィエンさん。タクシーで保健センターに向かい、ヒエンさんと赤ちゃんは診察を受けたが母子ともに健康と診断された。

　お産直後の場面に居合せタクシーを呼んだ青年が、夫妻と誕生したばかりの赤ちゃんを写真に撮りフェイスブック(Facebook)に投稿したところ、瞬く間に拡散され祝福の声を集めている。

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