「痩せるコーヒー」に禁止物質、命かかわる「絶対飲むな」当局呼びかけ [社会]

　食品安全局は、危険な禁止物質の使用が判明したとして、「痩せるコーヒー：ホアンザー(ca phe giam can Hoang Gia)」を絶対に飲用しないよう、消費者に緊急で呼びかけた。心血管の疾患や脳卒中などを引き起こし、命にかかわるおそれがある。食品安全局はすでに、全国を対象にした同製品の回収命令を出している。

　食品安全局によると、2022年1月17日製造(消費期限2025年1月16日)の同製品(ロット番号06.2022)を検査したところ、禁止物質であるシブトラミン(Sibutramin)とフェノールフタレイン(Phenolphtalein)の使用が判明した。

　同製品は、西北部地方ホアビン省イエントゥイ郡(huyen Yen Thuy)に本社を置くホアンザーファット薬用化粧品(Hoang Gia Phat Pharmaceutical Cosmetics)が販売するもので、今年3月末にハノイ市のバックマイ病院には、同製品を4日ほど飲んだ後に呼吸困難、昏睡状態などになった女性(37歳)が緊急搬送されていた。女性は脳にも損傷を受けていたが、救急処置により容態は回復しつつある。

　同製品に含まれていたシブトラミンは、脳卒中など心血管の疾患などを引き起こすおそれから、欧米では2010年から使用が禁止され、ベトナムでも医薬品や機能食品に使用することが禁じられている。フェノールフタレインは下剤として利用されてきたが、発がん性がみとめられたことで、2011年から流通禁止対象品に指定されている。

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