ハノイ：消防士3人殉職のカラオケ店火災、オーナーに禁固10年の判決 [社会]

　ハノイ市カウザイ区クアンホア街区クアンホア(Quan Hoa)通りにあるカラオケ店「Isis 231」で2022年8月に火災が発生し、消防士3人が殉職した事故で、同市人民裁判所は7日、消防規定違反の罪に問われていたカラオケ店オーナーのファム・ズイ・フン被告(男・40歳)に禁固10年の判決を下した。

　同被告は禁固刑に加え、民事賠償として殉職した消防士3人の遺族にそれぞれ2億3000万VND(約139万円)を支払わなければならない。さらに、殉職した消防士の1人であるダン・アイン・クアン中佐(男性・当時45歳)の母親に月200万VND(約1万2000円)、クアン中佐の子供2人に月200万VND(約1万2000円)を満18歳になるまで支払わなければならない。

　カラオケ店は幅約4m、奥行き約20mの7階建ての長屋に入っており、正面に広告看板と鉄製の非常階段が設置してあった。火災発生時は改装工事に伴う休業中で客はいなかったが、店内では多くの作業員が働いていた。

　通報を受け、数十台の消防車やはしご車と消防士らが出動して消火にあたった。このとき建物の中に入った消防士3人が、4階に上がったところで落下してきた天井の下敷きになって死亡した。

　死亡したのは、◇クアン中佐、◇ドー・ドゥック・ベト中尉(男性・当時24歳)、◇兵役中のグエン・ディン・フック2等兵(男性・当時19歳)の3人。3人は死亡する前に建物の中から8人を救出していた。

　クアン中佐は上佐に、ベト中尉は上尉に、フック2等兵は3等曹にそれぞれ昇格され、3人は烈士として認定された。遺族には烈士遺族支援措置が適用される。

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