VIETJO - ベトナムニュース 印刷する | ウィンドウを閉じる
[社会]

畜産大手CPベトナムの「病畜の肉」流通疑惑、警察が捜査開始

2025/06/09 05:04 JST更新

(C)VTC News
(C)VTC News
 タイ系畜産大手CPベトナム(CP Viet Nam)が病気の豚や鶏の肉を販売していたとソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)上で告発されたことを受け、南部メコンデルタ地方ソクチャン省の専門家チームが屠殺・食肉解体工場を検査した。この結果、6月3日時点では、法律違反と豚の伝染病は確認されなかった。

 検査対象となったのは、同省ミースエン郡ミースエン町(thi tran My Xuyen, huyen My Xuyen)にあるCPベトナムの委託先の屠殺・食肉解体工場。

 同施設は、CPベトナムの取引先であるテーゾイジードン投資[MWG](Mobile World Investment Corporation)傘下の食品販売店チェーン「Bach hoa XANH」(バックホアサイン=グリーン百貨店)と、CPベトナムが展開する「CPフレッシュショップ(CP Fresh Shop)」の省内店舗に豚肉を供給している。

 同施設は今回の検査で、営業登録証明書、農産物の安全な取扱いに関する誓約書、CPベトナムとの委託契約書の原本を提示した。1日当たりの屠殺頭数は30~40頭。動物検疫証明書も確認でき、現場で採取されたサンプルからはアフリカ豚熱(ASF)などの病気は検出されなかった。

 これに先立ち、CPベトナムの元従業員L・Q・Nさん(男性)が「CPフレッシュショップ・ミースエン店」では日常的に腐った肉を取り扱っていたと告発。同地方ハウザン省の屠殺・食肉解体工場で2022年に撮影されたとされる屠殺後の病気の豚の写真を公開した。同氏によると、同社は日常的に、病気の豚や鶏の肉を店舗に搬入し、省内で販売するよう従業員に強要していたという。

 CPベトナムは、Nさんが提供した一部の画像について、委託先の施設で撮影されたものと認めたが、Nさんの告発は同社への誹謗中傷と名誉毀損にあたるとして、管轄機関に対し、デマを流布した者を処分するよう要請した。

 「病畜の肉」の流通疑惑をめぐり、農業環境省は公安省に捜査を要請。Nさんは4日、ソクチャン省警察に足を運んで捜査に協力した。 

[VTC News 11:37 06/06/2025, 12:32 06/06/2025,U]
© Viet-jo.com 2002-2025 All Rights Reserved.


このサイトにおける情報やその他のデータは、あくまでも利用者の私的利用のみのために提供されているものであって、取引など商用目的のために提供されているものではありません。弊サイトは、こうした情報やデータの誤謬や遅延、或いは、こうした情報やデータに依拠してなされた如何なる行為についても、何らの責任も負うものではありません。

印刷する | ウィンドウを閉じる