[社会]
日本離れ進むベトナム人労働者、生活費高騰や要件厳格化で
2026/07/17 17:45 JST更新
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生活費の高騰や在留資格の要件の厳格化などを背景に、日本で働くベトナム人労働者の間で帰国を選択する動きが広がっている。低賃金の単純労働者にとって、日本はかつてのような出稼ぎ先としての魅力が薄れつつあるのが現状だ。
ビザ更新要件の厳格化と手数料の引き上げ
2020年から日本の農業分野で働いていた29歳の男性は、2026年6月に帰国を決断した。2027年4月から施行される新たな在留規定により、ビザ更新時に求められる日本語能力の水準がN4レベルからN2レベルに引き上げられることが大きな障壁となったためだ。
さらに、2026年7月からは在留資格の変更や更新にかかる手数料が従来の1万円から上限10万円に引き上げられたことも、月収17万円の彼にとって重い負担となった。
物価高騰が家計を圧迫
物価上昇も外国人労働者の生活を直撃している。宮城県に10年近く居住していた35歳のベトナム人女性は、夫と合わせて月収約32万円を得ていたが、度重なる値上げや子どもの学費負担などにより生活費が膨れ上がったため、家族での帰国を余儀なくされた。
信用調査会社の株式会社帝国データバンク(東京都港区)によると、2026年6月1日から1000品目以上の食品が平均+14%値上がりし、7月にはさらに約2300品目が値上げされた。
二極化する外国人労働者市場
人材派遣会社のMDベトナム(MD Vietnam)によると、2026年1~6月期の技能実習生のビザ申請件数は▲30~50%減少した。同社は、現在日本で家族が安定して暮らすためには、世帯月収50万~70万円に加え、大卒資格とN2レベルの日本語能力が必要だと指摘する。
また、人材サービス会社の株式会社マイナビグローバル(東京都千代田区)が発表した調査結果によると、日本での長期就労を希望する外国人労働者の割合は2025年に比べて▲18.4%pt減少し、1年以内の帰国希望者は12.7%と+4.2%pt増加した。
NPO法人日越ともいき支援会の責任者は、過去2年間で技能実習生が約▲2万人減少したことに言及し、専門性や高い語学力を持つ人材にとっては依然として高収入が見込めるものの、労働市場の二極化が進んでいると分析する。
同氏は、外国人労働者を安価な労働力としてではなく、社会の構成員として受け入れ、行政手数料の引き上げに見合った賃金や福利厚生を整備しなければ、製造業や建設、介護などの分野で深刻な人手不足がさらに悪化する恐れがあると警鐘を鳴らしている。
[VnExpress 06:28 14/07/2026, A]
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