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グエン・バン・フアンさん(男性・40歳)は毎週、東北部地方クアンニン省からハノイ市まで100km以上の道のりを三輪バイクで走り、ピックルボールに打ち込んでいる。フアンさんにとって、ピックルボールは障がいへのコンプレックスを忘れさせてくれるスポーツなのだという。
11月中旬のある日の午前9時、ハノイ市ナムトゥーリエム街区トゥーホアン通りのピックルボールコートで、フアンさんは車輪の角度を調整しながら、試合前に仲間と一緒にウォーミングアップをしている。
コートの上では、スポーツ用車いすがフアンさんの「足」だ。右手にラケットを握り、左手でホイールをつかんで方向をコントロールする。ラリーの最中、相手がネット際にドロップショットを打ってくると、フアンさんは上体をぐっと前に伸ばし、肩の力で車輪を前方に強く押し、ネット越しにボールを軽く返した後、反則にならないよう急ブレーキをかける。
「一番難しいのは判断です。1秒でもためらったら、車いすを切り返すのが間に合わず、すぐにポイントを落としてしまいますから」とフアンさんは話す。ダブルスになると、連携の難しさがはるかに増す。広さの限られたコートの中を2台の車いすが動き回るため、ポジションを正確に分担しなければならない。意思疎通がうまくいかなければ、車いす同士が接触したり、ボールを拾いそこねたりする場面は避けられない。
フアンさんは建築士で、2011年に労働災害で脊髄損傷を負って以来、車いす生活を送っている。心のバランスを取り戻そうと、ゴルフやアーチェリー、テニスなどさまざまなスポーツに挑戦してきた。しかし、2025年3月にベトナム障害者スポーツクラブ(VDADC)がピックルボールを試験的に導入すると、フアンさんはピックルボールにすっかり心を奪われた。

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