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[特集]

家族経営からの脱却、フーティウ屋の挑戦

2006/10/08 07:11 JST更新

 ホーチミン市5区にあるフーティウ(南部を代表する麺料理)屋「フーティウ・ナムヴァン・ティーラム(TyLum)」の主人、ティーラムさんは、数十年の家族経営で培ってきたノウハウと地元客の人気を武器に、フーティウの「TyLum」ブランドをチェーン展開するべく、SmartSo社との提携に乗り出した。まずSmartSo社が「フーティウ・ナムヴァン・ティーラム」の権利をティーラムさんから買い取り、その後同社がフランチャイズオーナーを募ってその権利を売るのだ。  提携にあたりティーラムさんは、権利を売り、味やノウハウを伝授した後も、定期的に各店舗の状況をチェックして、契約違反があれば営業停止を命じることができるよう、自分の権利を主張している。また、味の決め手となるスープの素を各店舗に提供するが、その作り方は門外不出とし、秘伝の味を守り続けたいとしている。「私のスープに勝手に手を加えて出すような店があれば、即刻契約を破棄します。お客様の信頼を裏切るようなことはしません」。これは、フランチャイズ展開した後も味と品質を維持するためだ。  しかしベトナムでは、家族経営の飲食店が依然多く、こうした経営手法はまだ一般的ではない。そのため、権利を購入したオーナーは契約時に7000米ドル(約81万円)、そして最初の3ヶ月を除き、毎月700万ドン(約5万円)を支払わなければならないのだが、これに同意しない者も多く、オーナー探しは難航しているという。それでもティーラムさんは、「家族経営の商売はもう古い。簡単ではないが、これからはもっとプロフェッショナルな方法に転換していかなければならない」と挑戦への決意をのぞかせた。 

[2006年9月25日 Tuoi Tre紙 電子版]
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