VIETJO - ベトナムニュース 印刷する | ウィンドウを閉じる
[特集]

サイゴン最古のレクイドン高校、もうすぐ創立140周年

2015/02/22 07:23 JST更新

(C)Thanh nien、かつてのレクイドン学校の校門
(C)Thanh nien、かつてのレクイドン学校の校門
 ホーチミン市3区グエンティミンカイ通りにあるレクイドン学校(中学校と高校)には、ベトナムの近現代の歴史が刻まれている。この学校では、カンボジアのノロドム・シアヌーク国王(1922~2004年)をはじめとする多くの著名人が学んでいる。  フランスがコーチシナ(ベトナム南部)を植民地とした後、コーチシナ総督府はフランス人子弟の教育のため、サイゴンに学校を設立することを決めた。1874年に着工され、1877年に完成した。これが現在のレクイドン学校の前身で、2年後に創立140周年を迎えることになる。  当初の校名は「コレージュ・インディジェーヌ(=Native College)」だったが、後にフランスの植民地大臣の名を取って「シャスルー=ローバ(Chasseloup-Laubat)学校」に変更された。  20世紀初頭にフランス国籍を有するベトナム人子弟も受け入れるようになったが、校内はフランス人用とベトナム人用に分けられていた。ただ学習内容はフランス本国と同じだった。ホーチミン市文化スポーツ観光局遺跡保存センターは、学校がベトナム人に門戸を開いた理由について、植民地支配に必要な通訳や書記などの育成や、フランス語やフランス文化の普及のためだったと説明している。

 校名は1954年に「ジャン・ジャック・ルソー学校」に変更された。この頃にはフランス人が管理し、主にベトナム人を教育する学校になっていた。1970年になってベトナム人が管理する「レクイドン教育センター」となり、1977年に中学校と高校に分割されて今に至っている。  現在の高校の資料室には、かつて在籍したことのある著名人の写真が飾られている。シアヌーク国王、文化学者のブオン・ホン・セン氏、歴史学者のチャン・バン・ザウ氏、音楽家のチン・コン・ソン氏、天体物理学者のチン・スアン・トゥアン氏など。  敷地内には植民地時代の施設が残され、外国人子弟が学んだ古い校舎も保存されている。当時、外国人とベトナム人は別々に学んでいたが、休み時間には自由に交流できたという。チャン・バン・ザウ氏は存命時に、14歳の時に1年間ここで学んでいたシアヌーク国王とノートの貸し借りをよくしていたと語っていた。  シアヌーク国王は、2009年の訪越時に高校を再訪し記念の植樹を行う予定だったが、健康状態が悪化しかなわないまま亡くなった。その後にカンボジア大使館が高校に贈呈した記念碑は、植樹を予定していた場所に建立された。  

[Thanh nien,06/02/2015 09:00,O]
© Viet-jo.com 2002-2024 All Rights Reserved.


このサイトにおける情報やその他のデータは、あくまでも利用者の私的利用のみのために提供されているものであって、取引など商用目的のために提供されているものではありません。弊サイトは、こうした情報やデータの誤謬や遅延、或いは、こうした情報やデータに依拠してなされた如何なる行為についても、何らの責任も負うものではありません。

印刷する | ウィンドウを閉じる