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[特集]

世界最大のソンドン洞窟、発見から再発見までの軌跡

2015/05/17 07:22 JST更新

(C)VnExpress,Hoang Tao、ホー・カインさん
(C)VnExpress,Hoang Tao、ホー・カインさん
 北中部クアンビン省ボーチャック郡ソンチャック村に住むホー・カインさん(48歳)は、地元で「洞窟王」と呼ばれている。2015時点で世界最大とされるソンドン洞窟を1990年に発見した人物だ。  カインさんはこう振り返る。「当時は他の人と同じように森に入って、飯の種になりそうなものを探していました。1人で森を歩いていた時、偶然風の音と共に白い雲のようなものが流れるのを目にしました。近付くと冷たい風が吹き出す大きな洞窟がありました」  当時はこの洞窟をそれ以上探検することもなく、休憩場所として利用するだけだった。その後カインさんは多くの洞窟を発見し、クアンビン省に世界自然遺産フォンニャ・ケバン国立公園が設立された後は、畑仕事をするようになった。  2008年に英国の洞窟専門家ハワード・リンバート氏らがクアンビン省を調査に訪れ、木こり達に洞窟の様子を尋ねて回った際、カインさんはかつて発見した大きな洞窟の話をした。リンバート氏は目を輝かせて、その洞窟を探し出すよう勧めたという。カインさんは森に戻ることに気は進まなかったが、リンバート氏の説得を受け入れた。

 それから1年後にリンバート氏が再び訪れると、カインさんは再発見した洞窟に案内した。リンバート氏はこの発見を、雑誌「ナショナル・ジオグラフィック」に世界最大の洞窟として発表した。洞窟の名前の「ドン」は、洞窟に至る道の途中にある小さな集落の名前で、「ソンドン」はドン山という意味になる。  カインさんはその後、毎年訪れる英国の洞窟探検隊のガイドを務め、多くの洞窟を発見した。毎年数十万人の観光客が訪れるフォンニャ・ケバン国立公園の「ティエンドゥオン(天国)洞窟」も彼が発見したものだ。これまでに約30の美しい洞窟を発見し、世界に紹介できたことを誇りに感じている。  2011年にソンドン洞窟が観光客に公開されると、カインさんは洞窟観光会社の社員になった。また、カインさんはソン川沿いにある自宅で小さなカフェを経営しており、このカフェは洞窟探検愛好家らが交流する場となっている。さらに家を増築して、観光客がホームステイできる部屋を提供している。  最近のカインさんは、2016年3月に計画されている新たな洞窟探検のための情報収集で忙しいという。  

[VnExpress,12/5/2015 | 01:00 GMT+7,O]
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