VIETJO - ベトナムニュース 印刷する | ウィンドウを閉じる
[特集]

北部で唯一の野ネズミ市、名物の丸焼きは一度食べればやみつきに

2015/12/20 06:02 JST更新

(C)VnExpress,Giang Chinh
(C)VnExpress,Giang Chinh
 紅河デルタ地方ハイズオン省キムタイン郡コーズン村のコーズン市場では、この季節、毎日午後3時頃から野ネズミの市が立つ。30人ほどが黄金色の丸焼き野ネズミを販売している。  地元の住人にとって野ネズミ肉は名物で、客人をもてなすメニューの一つだ。ネズミの肉と言うと眉をひそめる人が多いが、実際にはおいしいという。買って帰ったら、家で足や頭、尻尾、内蔵などを取り除いてよく洗ってから調理する。  ある女性は「最初はネズミ肉と言わずに食卓に出し、夫はおいしいと言って平らげました。後でネズミ肉と知って驚いていましたが、今では大好物になっています」と話す。故郷を離れたコーズン出身者の多くが、ネズミ肉が恋しくなって家族に送るよう頼むという。  コーズンの野ネズミ市は、稲の収穫期に重なる年末の3か月だけ開かれる。この時期の野ネズミは冬に備えて大量に食べるのでよく肥えている。価格は1kg当たり7万~12万VND(約378~649円)、時に14万VND(約757円)の値が付くこともあり決して安くない。

 高値で売れるため、多くの農民が野ネズミ捕りに繰り出している。野ネズミ捕り名人のティーさんは1か月ほど前から、農作業の休みの日になると朝6時から野ネズミ捕りに出かけ、午後1時頃家に戻って丸焼きにし、市場で売っている。1日当たり8~10kg捕獲でき、多い日は17kgに達する時もある。村内の野ネズミはほぼ捕り尽くしたため、最近は別の村に遠征している。  コーズン村人民委員会のグエン・ザイン・マウ副主席は、コーズン市場の野ネズミ市は以前から行われているが、北部では唯一の場所だと胸を張る。コーズン村だけではなく、近隣の村からも売り手が集まり、1000匹入荷する日があっても、きれいに売れてしまうという。  マウ副主席によると、捕獲の季節がピークを過ぎると入荷が減り、供給が需要に追いつかなくなる。ただし、家や工業団地、ドブで捕まえたネズミを、野ネズミに混ぜて売ることはないという。目で見ただけで判別できるし、野ネズミは悪臭を発しないからだ。  マウ副主席は「野ネズミ肉が名物になってから、村内で稲のネズミ被害が少なくなりました。農民は野ネズミ捕りで副収入を得られるようになって一石二鳥です」と顔をほころばせた。  

[VnExpress,3/12/2015 | 01:00 GMT+7,O]
© Viet-jo.com 2002-2024 All Rights Reserved.


このサイトにおける情報やその他のデータは、あくまでも利用者の私的利用のみのために提供されているものであって、取引など商用目的のために提供されているものではありません。弊サイトは、こうした情報やデータの誤謬や遅延、或いは、こうした情報やデータに依拠してなされた如何なる行為についても、何らの責任も負うものではありません。

印刷する | ウィンドウを閉じる