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[特集]

ベトナム史上初の五輪金メダリスト、ホアン・スアン・ビン選手

2016/08/14 05:46 JST更新

(C)VnExpress,Quang Dung、ホアン・スアン・ビン選手(中央)
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 リオデジャネイロオリンピックの射撃競技の男子10mエアピストルで、ベトナムのホアン・スアン・ビン(Hoang Xuan Vinh)選手(41歳)がベトナム史上初の五輪金メダルを獲得した。  ビン選手は1974年に旧ハタイ省(現ハノイ市)ソンタイ町で生まれた。3歳の時に母親を病気で亡くした後、ハノイ市のトゥイクエ通りにある小さな集合住宅に引っ越し、父親と1歳の弟と3人で暮らした。  その後、父親が再婚した女性は愛情たっぷりの優しい継母で、家族は幸福な日々を送っていた。ところがビン選手が成長し結婚する直前に、継母も病気でこの世を去った。  射撃との出会いは運命だったと感じている。子供の頃から、工兵だった父親に憧れていた。17歳(1991年)でベトナム人民軍に入隊し、工兵士官養成学校に入学。卒業すると239工兵旅団に配属され、ここで射撃と出会った。士官として射撃の練習を続けていると、ビン選手の腕が良いことを知った上官が、射撃競技チームに入るよう誘った。  24歳(1998年)の時に参加した全国射撃大会で優秀な成績を収めて人民軍の射撃選手に選ばれ、27歳(2001年)で射撃のナショナルチームに入った。しかし30歳(2004年)になるまでは、射撃がライフワークになるとは思っていなかった。「その年齢になってやっと、射撃に本当に全力を注ぐようになりました」。

 ビン選手は毎日400発程度、射撃の練習をする。引き金を引くたびに息を止めるため、心臓に負担がかかり、精神が緊張する。健康に影響し長生きできないかもしれないが、それでもいいと思っている。気掛かりなのは、訓練や試合で家を空ける日が多く、家族に寂しい思いをさせていることだ。  ビン選手は「3歳で母親を亡くしているので、親から受け取る愛情の量が少ない子供がどんなにつらいかよく分かっています。子供のためにもっと時間を割きたいのですが、それもできません」と話す。とりわけ妻には苦労させていると申し訳なさそうに語った。  リオデジャネイロオリンピックでは、ベトナム史上初の五輪金メダル獲得、そして五輪新記録樹立と、歴史的快挙を成し遂げた。ビン選手の活躍はこれで終わらず、男子50mピストルでも銀メダルを獲得し、ベトナムのスポーツ界に新たな歴史を刻んだ。 <ホアン・スアン・ビン選手の成績> ・東南アジア競技大会(SEA Games)第21、22、24回でチーム銅メダル、第24、26回で個人金メダル ・アジア競技大会(ASIAD)2006でチーム銅メダル ・アジア射撃選手権2012で個人優勝 ・国際射撃連盟(ISSF)ワールドカップ2013、2014で優勝 ・リオデジャネイロオリンピックで金メダルと銀メダル  

[VnExpress,7/8/2016 | 03:39 GMT+7,O]
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