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[特集]

路上で無料の新聞閲覧コーナーを運営する72歳の女性「司書」

2017/07/23 05:42 JST更新

(C) zing
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 「私1人が読んで終わり、というのではもったいないので、誰でも読めるように小さな新聞閲覧コーナーを作ったんです」。ハノイ市ドンダー区ダンティエンドン通り55番地の路上で無料新聞閲覧コーナーを運営する「司書」は、72歳のファム・ティ・フエン・ズンさん(女性)だ。ズンさんはかつてホーチミン国家政治学院で哲学を教えていた。

 ズンさんが無料新聞閲覧コーナーを作ったのは4か月余り前のこと。質素な閲覧コーナーには、たくさんの古い本や新聞が並んでいる。高齢の利用者のために老眼鏡も置いてある。訪れるのは、子供から若者、高齢者まで様々だ。

 閲覧コーナーは毎日6時30分から夜遅くまで開いている。ズンさんは毎朝5時に起きて、掃除や陳列など閲覧コーナーのオープンの準備をする。「年老いているので、そうたくさんは寝ていられませんよ」とズンさん。

 利用者たちは、本や新聞を無料で読むだけでなく、人とのおしゃべりも楽しみにしてここを訪れる。知らない人と知り合いになり、毎日閲覧コーナーで顔を合わせては、時事ニュースから家族のこと、昔のことなど色々な話をするのだ。

 ズンさんが閲覧コーナーを作ったばかりの頃は、まだ新聞が何部かと本が何冊しかなかった。しかし、ちょうどその頃、ハノイ市でも警察による歩道占拠の取り締まりが行われたため、路上に作ったズンさんの閲覧コーナーも撤去を余儀なくされた。

 その後、市民や家族のサポートにより、ズンさんの閲覧コーナーは復活した。扇風機や本棚ももらいもので、皆の助けがなければ今の閲覧コーナーはなかったとズンさんは言う。

 「私は皆さんが本や新聞を無料で読めるようにしていますが、実際には私のほうが多くのものを得ています。知らない人とのおしゃべりも楽しいですし、老いた今、こんなに嬉しいことはありません」とズンさん。

 情報技術が発展する中、特に青少年の読書文化が停滞している。ズンさんは、閲覧コーナーが読書文化の復興に少しでも貢献し、皆がそれぞれ読んだものについて深く熟考する時間を持ってくれれば、と願う。 

[Quynh Trang, Thanh Nien, 08:49 21/06/2017, A]
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