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[特集]

マイナス10度を体験できるカフェ、経営者は3人の大学生

2018/07/22 05:25 JST更新

(C) cafef.vn
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 ホーチミン市とハノイ市で若者の人気を集めているカフェ「アイスコーヒー(Ice Coffee)」を知る人は多い。実はこのカフェ、ホーチミン市建築大学の3人の学生が経営しているのだ。

 年間を通して暑いホーチミン市の人々に冷たさを提供したいという思いから、同大学に在籍するグエン・ティエン・ダットさんは友達2人と資金を出し合い、3年前にマイナス10度の世界を体験できるカフェ「アイスコーヒー」の1号店を同市タンフー区チュオンチン通り747番地(747 Truong Chinh St., Tan Phu Dist., Ho Chi Minh)にオープンした。オープンから3年経った現在も毎日200人が来店する人気ぶりだ。

 そして、3人は今年の6月にハノイ市ハイバーチュン区ダイコーベト通り59番地(59 Dai Co Viet St., Hai Ba Trung Dist., Ha Noi)に2号店をオープンした。1日平均400~500人、多い時には1000人が来店する人気店になっていて、1~2時間待ちのこともある。

 2号店の店内の面積は約100m2で、1号店と同じく壁やテーブル、椅子などすべての室内装飾品も氷でできている。カフェの人気メニューは温かいお茶やコーヒーで、価格は8万9000~12万VND(約430~580円)と一般的な相場より高いが、灼熱のハノイ市でマイナス10度を感じることができることから、利用客は「適正価格」だと感じているようだ。

 ダットさんは「アイスコーヒー」を経営する上での利点は、まさにこのマイナス10度の寒さだという。利用客の殆どは10~15分程度で、よほど寒さに強い人でも45分で退店するため客の回転が速いのだ。なかには1時間滞在した強者もいたそうだが。

 一方で、このマイナス10度を売りにしているからこその苦労もあるようだ。店内は決して広くなく一度に入店できる人数が限られていることもあり、店は常に満席状態。2、3度訪れても入店できず落胆する客も出ているとのことで、特に客が集中する週末から平日にも分散できるような方法を検討中だ。

 また、マイナス10度の空間を維持するのも簡単ではない。室温が数度上がっただけでも氷造りの椅子や机、その他の内装が溶け出し客に不快感を与えてしまう。このため、ダットさんたちは10日に1回店を閉めて、店内の氷を総入れ替えする。

 大量の氷だけでも経費がかかるため、成形は職人に依頼しない。ダットさんたちは翌朝8時の開店に間に合わせるため、昼夜かけて仕入れた氷を自分たちの手で店に合うように成形するのだ。電気代は月額3000万~5000万VND(14万7000~24万5000円)かかるそう。

 ダットさんたちはリピーターの獲得にも力を入れている。興味本位で初来店した客が2回、3回と来店し続けてくれるように、2号店ではイベントを企画しており近日中に開催予定だ。1号店では既に「アイスパーティー」を開催し成功した。

 イベントのほか、店内のスタイルを随時変更して新しさを提供することも検討している。「冬になったら雪を作って、お客さんたちは防寒着にブーツ、手袋を身に着けて、ここで雪遊びをするのもいいですよね」とダットさん。

 「店にこうした変化をつけていなければ、ホーチミン市の1号店の経営を3年間も続けられてはいなかったでしょうね」とダットさんは経営への自信をみなぎらせる。 

[Tri thuc tre, Thao Thao, cafef.vn, 07-07-2018 - 19:48, T]
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