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[特集]

身長2.2mのボビナム選手、夢は「身長1.6m」

2018/11/25 05:27 JST更新

(C) vnexpress
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 身長があまりにも高いため、チャン・ゴック・トゥーさん(22歳・男性)はこれまで数々の不都合に直面し、外に出れば周りの人々から注目されてしまう。そんな彼は「身長がもっと低ければ…」と何度となく願ってきた。

 トゥーさんは身長が2.2m余りもある。北中部地方タインホア省出身で、現在はホーチミン市11区で友人とルームシェアをしている。

 「僕の家族にこんなに背の高い人はいません。僕1人だけ、中学校に入ったころから急に背が伸び始め、16歳になると2mを超えていました。病院に行くと、医師からは成長ホルモンの過剰分泌によるものと診断され、まださらに伸びる可能性があると言われました」とトゥーさん。

 この高身長のせいで、トゥーさんの生活にはたくさんの不都合がつきまとう。例えば家の中を歩くときや天井の低いところでは、頭をぶつけないよう気を付けなければならない。バスに乗るときは首を曲げていなければならず、寝台バスに乗るときは足が収まらない。

 「どこの市場に行ってもサイズの合う服が見つからないときは、外国人エリアまで行って西洋人向けの服を買うしかありません。足にいたっては一般的なサイズの2倍もあるので、いつもオーダーメイドです。こんな体型なので、ずっと座っていると腰が痛いし、膝も痛むので速く走ることもできません」とトゥーさん。

 トゥーさんは身長が高いだけでなく体重も120kgと巨体だ。そのため、外にいると目立ってしまい、学生グループに写真をせがまれることもある。あまりにも注目を集めてしまうため、めったに外を出歩かなくなった。

 現在、トゥーさんはベトナムで生まれた総合武術「ボビナム(Vovinam)」のホーチミン市のチームに所属し、毎日午後から夜まで練習に励んでいる。

 トゥーさんは中学生のころから学校に行かなくなり、あちこちでワーカーとして働いてきた。2年前にホーチミン市へ移ったころ、ボビナムのコーチが身体の大きなトゥーさんにぴったりだとチームに誘ったのだという。

 「この高身長は私にとって長所でもあり短所でもあります。巨大な身体では機敏に動けず、反射も遅く、体力も消費します。仲間やコーチがサポートしてくれるおかげで、頑張って練習に励み、成績を上げることができています」。トゥーさんのボビナムでの過去最高の成績は、全国大会で勝ち取った銀メダルだ。

 トゥーさんはボビナムの練習以外はほぼ部屋にいる。トゥーさんいわく、彼は身長がコンプレックスで友人も多くなく、外にもあまり出ず、出かけるとしても1人のことが多いのだという。

 時々、トゥーさんはモデルで収入を得ることもある。ハロウィンのときには吸血鬼に扮してホーチミン市のバックパッカー街を闊歩し、人気を集めた。トゥーさんは「どこに行っても目立つので、一緒に写真を撮りたいと頼まれます。最初は嫌でしたがもう慣れました」と話す。

 以前、バーの警備員をしていたこともあるが、深夜勤務でボビナムの練習に影響が出たため辞めてしまった。今後は昼間の警備員の仕事か、身長を活かせる仕事をしたいと考えている。

 トゥーさんは、「皆、身長が高くなりたいと思うでしょうが、私はいつも1.6mくらいだったらよかったのにと思っています。行く先々で人々に見られ、あれこれ思われたくないんです」と身長が高いからこその悩みを吐露した。 

[VnExpress 07:54 14/11/2018, A]
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