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[特集]

「物売りで覚えた外国語が人生を変えてくれた」フモン族の少女の今

2019/03/17 05:12 JST更新

(C) zing
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 ベトナムの少数民族の1つであるフモン族の少女、ロー・ティ・マイさんは、観光客向けに土産物を売り歩いていると人々が英語で話しかけてくるため、自然と英語を覚えていった。外国語が自分の人生を変えてくれた、とマイさんは話す。

 かつて「風のように英語を話すフモン族の少女」としてインターネット上で有名になったマイさん。現在は27歳になり、ベルギーにある自宅近くの病院で看護師の仕事をしている。

 別名「クレイジー・マイ」とも呼ばれるマイさんは、まっすぐで熱心。英語はとても流暢だが、一方でベトナム語はおぼつかない。マイさんがベトナム語で文字を書くときは声調記号がなく、綴りの間違いも多い。また時には人々が何を質問しているのか理解することができない。

 マイさんは、西北部地方ラオカイ省サパ郡サパ町の中心部から7kmほどの場所にあるラオチャイ村の出身で、5人家族の末っ子だ。家庭の状況は厳しく、当時10歳だった2002年からマイさんは学校に行きながら両親を助けるためにサパまで土産物を売りに行った。当時、村で自分のように物売りに行かなければいけない子供はあまりいなかった、とマイさん。

 マイさんは、どこかへ英語を勉強しに行ったわけでもなく、観光客への土産物売りの仕事を通じて英語を聞いて覚えただけだという。なぜ英語を話していたのか、という質問に対しては、「英語が話せれば、みんなマイのことを好きになってくれるから」と答えた。

 当時、ラオチャイ村ではマイさんのように英語を話せる子供は少なかった。マイさんの家族にも外国語を知っている人はいなかった。あれから15年以上が過ぎ、マイさんは自分がいつから英語を話せるようになったのか思い出せないが、「英語が話せれば、みんなが自分を好きになってくれる」ということだけははっきり覚えているという。

 マイさんが外国人観光客相手に自信を持って流暢に英語を話している動画が2005年にインターネット上で公開されたが、マイさん自身は2008年にフェイスブック(Facebook)を使い始めてから動画を観て人々が自分に関心を持っていることを知った。そして「風のように英語を話すフモン族の少女」と呼ばれていたことは最近になって知った。

 マイさんは、英語が中卒の少女だった自分の人生を変えてくれたのだと話す。かつては英語が土産物をたくさん売るための助けとなり、後には英語のおかげで現在の夫に出会うことができたのだ。

 マイさんは、ベルギーでホテル業を営むスティーブ・ハウブレフツ(Steve Houbrechts)さんと知り合い、出会ってから5年後の2012年に結婚した。そして、現在は3歳と4歳になる可愛い2人の息子を授かった。

 結婚後は夫の支援によりシンガポールで医学の勉強をし、現在はベルギーのリンブルフ州シント=トロイデン市にある病院で看護師の仕事をしている。マイさんは現在、ベトナム語、フモン語、英語、オランダ語ができるほか、学校で学んだばかりのフランス語も少しできる。マイさんにとっては、フランス語が一番難しいという。

 マイさんが夫にオランダ語を教わった、というインターネット上の情報について真偽を尋ねると、「自分で勉強しに行きました。彼には教わっていません」と笑いながら答えた。2人の息子には英語とフランス語を学ばせる予定だという。

 マイさんは、産前は年に2回、家族に会いに帰省していたが、2人の息子を授かってからはテト(旧正月)にだけラオカイ省へ帰っている。2014年からはテトで地元へ帰るたびに貧しい子供達に数百着もの冬服を自費で寄付している。

 「お金を貯めて故郷の同胞と分かち合いたい。それ以外に大きな目的はありません」とマイさん。この意義ある活動により、ラオチャイ村の多くの人がマイさんのことを知り、慕っている。マイさんはインターネット上でもベトナムの子供達を支援する募金活動を行っており、人々から称賛を送られている。 

[Zing 06:16 27/02/2019, A]
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