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[特集]

家族の反対を乗り越えて…共に障がいを持つ夫婦の愛の物語

2024/03/10 10:03 JST更新

(C) dantri
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 北中部地方タインホア省チエウソン郡トテー村に暮らすグエン・ティ・クックさん(女性・46歳)とレ・フイ・ダンさん(男性・48歳)は、共に障がいを持つ夫婦だ。2人が結婚を決めた時、双方の家族は大きなショックを受けた。それでも、2人の愛の力と人生を切り開いていくエネルギーによって、2人はあらゆる障壁を乗り越えて手を取り合い、幸せに暮らしている。

 クックさんとダンさんが営む個人商店は、いつもしゃべり声と笑い声でにぎやかだ。自分たちのおとぎ話のようなラブストーリーについて語りながら、クックさんは満面の笑みでこう話す。

 「私たちは14年間一緒に過ごす中で、人生の喜怒哀楽を共にしてきました。大切なことは、今でも私たちはしっかりと手を取り合いながら家庭を築き、子供を育て、幸せに暮らしているということです」。

 クックさんは健常児として生まれたが、4歳の時に高熱を出し、生死をさまよった後、両脚が委縮して弱くなり、まっすぐに立つことができなくなった。それから、クックさんはしゃがんで両手を地面について移動するようになった。

 そんな過酷な運命にも負けず、20歳の時にクックさんは縫製を学んだ。天賦の才があり、クックさんの縫製は美しく整っていた。クックさんは、タインホア市の有名店に縫子として採用され、安定した給与を得て働き始めた。

 一方、ダンさんは生まれつき脚に障がいがあり、生活する上では常に杖と三輪車に頼らなければならなかった。ダンさんが大人になると、両親はダンさんが小さな商店を営めるようにと国道47号線沿いの土地を与えた。

 2009年の冬のこと、友人たちと出かけていたダンさんは、偶然クックさんと出会った。

 「当時、私たちは30歳を過ぎていました。それまでの私は、自分が結婚するなんて、ましてや同じような境遇の人と一緒に暮らすなんて、考えたこともありませんでした。でもダンさんと出会って、考えが変わりました。彼は勇敢で強く、落ち着いていてとても温かい人なんです」と、クックさんは初めて夫に出会った日のことを幸せそうに思い出す。

 クックさんに出会ってから、ダンさんの心はざわめき、密かに彼女を想い、恋しがった。物理的な距離が遠く離れていて移動も困難だったが、それでもダンさんは三輪車に乗り、杖をついて愛する人に会いに行こうと決心した。

 「彼女のことがとても好きだったんです。それからというもの、私は家族に『商品の仕入れで、今までよりも都市部に行く機会が多くなるから』と伝え、クックに会いに行きました。彼女の白い肌とチャーミングな笑顔に、初めて会った時に一目ぼれしたんです」と、ダンさん。

 しかし、クックさんによると、クックさんが同じような境遇の男性と付き合っていると知った家族や親戚は、交際に猛反対したのだという。クックさんはその時、家族や親戚から「障がいのある2人が結婚して、土でも食べて生きていくの?脚に障がいがあって、未来なんてないでしょう」と言われたのだそうだ。

 ダンさんは、クックさんを初めて家に招いた日のことを今でもはっきりと覚えている。「家族は私たちを心配そうな目で見ていました。両親は私たちに、障がいのある2人が一緒になっても苦労するだけなのだから別れなさい、と言ったんです」とダンさんは語る。

 しかし、家族の反対にもめげず、2011年の初めに2人は結婚式を挙げた。一緒に暮らすようになり、クックさんは仕立て屋を開き、ダンさんは引き続き商店を営んだ。そして、40歳で長男を授かり、家族の絆はより強くなった。

 2人の店は順調で、元手ができるとダンさんはサムソン市やハウロック郡の港に行き、鮮魚を仕入れて家の近くの市場や工業団地で売るようになった。2020年に2人は数十億VND(10億VND=約600万円)を投じて古い家を改築し、商店を拡張した。現在、2人の店には数百点もの商品が並び、いつも繁盛している。

 「村の人たちや通りがかりの人もお店に立ち寄ってくれて、店はいつも繁盛しています。おかげさまで、得た利益で家計をやりくりし、息子を育て、貯金もできています」とダンさんは話す。

 2021年、ダンさんは大病を患い、以前のように両脚で立つことも杖を使って歩くこともできなくなり、完全に車椅子生活になった。災難は続き、2023年初めにはクックさんが関節炎を患った。手が痛んで腫れ、両手を使って移動することができなくなったクックさんもまた、車椅子での生活を余儀なくされ、縫製の仕事も辞めざるを得なくなった。

 ダンさんいわく、人生には多くの変化があり、困難や課題は常に存在する。それでも、結局のところ共に愛し合い、譲り合い、しっかりと手を取り合うことさえできれば、どんなことも乗り越えることができるのだ。

 「障がいを持つ2人ですが、今でもお互いを頼りにし、共に励まし合い、分かち合いながら、価値ある人生を築き、生きています。我々夫婦がいつまでも健康で、お互いを気遣い、子供の面倒を見ていけるようにと願っています」とダンさんは語った。 

[Dan Tri 05:00 02/01/2024, A]
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