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[特集]

ハノイのインフラ開発、土地収用で削られた家と住民の不便な暮らし

2026/07/12 10:41 JST更新

(C) VnExpress
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 ハノイ市では、多くの重点交通インフラ事業が一斉に進められており、都市の姿が変わりつつある。土地収用に伴い敷地の一部を引き渡した結果、多くの家屋の一部が取り壊され、市中心部には壁や部屋がむき出しになった家屋が点在している。住民はさまざまな不便を抱えながらも、そこで生活を続けている。

 環状1号線ホアンカウ~ボイフック区間の整備プロジェクトの区域内にある建物は、かつては5階建てで、面積も約300m2あったが、土地収用により大部分が取り壊された。現在の建物は仮設のような状態で一部しか残っていないが、改修や修繕の許可が下りていないため、そこに住む人々はそのまま生活を続けている。

 ビンフン街区にあるグエン・チョン・フンさん(男性)の家は、かつては面積が約200m2あったが、リンナム通りの拡張プロジェクトに伴う土地収用を経て、現在はそのほんの一部しか残っていない。フンさんは今もその家に住み続けているが、両親は高齢のため、工事現場から発生する粉塵を避け、より生活しやすい別の場所へ引っ越した。

 工事現場に囲まれて暮らすフンさんは、粉塵や騒音の影響を抑えるために一日中ドアを閉め切っていなければならないと語る。早朝や、工事が一時的に止まっている時にだけ、ドアを開けて家を換気しているという。

 イエンホア街区を通る環状2.5号線プロジェクトの沿線にあるグエン・クアンさん(男性・70歳)の家は、敷地の30m2近くが収用され、51m2が残された。

 クアンさん夫婦は早く生活を安定させるために数億VND(1億VND=約61万円)を投じて改修を行っているが、ハノイ市で多くの工事が一斉に進められているため作業員が不足しており、改修作業は長引いている。床面積を広げるため、古い階段はすでに取り壊されている。

 土地収用により、クアンさんの家屋は正面部分の大半を失った。以前は10人の家族がここで一緒に暮らしていたが、家屋の一部が取り壊された後、クアンさんの子どもや孫たちは別の場所へ引っ越した。改修中の現在、自宅を管理しているのはクアンさん夫婦だけだ。

 チャンフンダオ橋プロジェクトの区域内にあるグエン・アイン・トゥーさん(男性)の家も、土地収用に伴って一部が取り壊された。以前はキッチンやトイレがあった家屋裏側の10m2超の敷地を、プロジェクト用地として引き渡した。

 広さは51m2ほど残っているとはいえ、家屋の一部が取り壊され、多くの部屋がむき出しになったため、実際に使用できる面積は30m2強にすぎない。トゥーさんの両親は90歳を超えており、以前は主に1階で生活していたが、現在は1階にキッチンやトイレがないため、生活に多くの不便を強いられている。

 そこから約300m離れたホアン・バン・トゥアンさん(男性・68歳)の家は、プロジェクト用地として敷地の一部を引き渡した結果、現在は1階部分の29m2しか残っていない。現在の家には階段、キッチン、トイレもない。洗面などは、取り壊しが終わったばかりで土や石が散乱している家の前の空き地で済ませなければならない。トイレは近所の人に借りに行くしかない。

 トゥアンさんの家族は現在、仮住まいの費用として国から毎月1500万VND(約9万2000円)の支援を受けている。生活の利便性を確保するため、ほかの家族は別の家を借りて引っ越し、トゥアンさんだけが自宅を管理するために1階部分に残っている。

 「生活は少し不便ですが、それでもまだ困難な状況にある人たちよりは恵まれていると思います。国が補償し、仮住まいを支援し、再定住先を手配してくれましたから。これは大きなプロジェクトなので、私の家族は全面的に支持しています」とトゥアンさんは語る。

 そこからさらに30m以上離れた場所には、プロジェクトのために半分以上が取り壊され、現在は50m2強しか残っていない家がある。あちこちに隙間ができた家の中で、グエン・ティ・トゥイさん(女性)は、改修中に家を管理するためにここに残っているのだと語る。以前は細い路地の奥にあり、かなり広々とした家だったが、家の半分が取り壊された現在、建物の構造も居住空間も大きく変わった。

 損傷を免れた寝室がある2階に上がるには、途中で途切れた階段を通らなければならない。建物の各所が壊れ、鉄筋もむき出しになっている。「今、私の家族は構造上の安全性と外観を確保するために、自宅の改修を急いでいます。早く改修が終わり、普通の生活に戻れることを願っています」とトゥイさんは話す。

 環状2.5号線プロジェクトが始まってから、区域内のとある家屋は面積の大部分が収用され、約33m2あったものが7m2弱しか残っていない。残された家屋部分は約20m2の敷地内にあり、そこできょうだいの3家族が暮らしている。狭い空間で、家族の生活は一変した。料理や食事、休息は、わずかに残った屋内か、取り壊したばかりでまだ土や石が散乱している家の前の庭で行っている。

 こうした中でも、市内の各工事現場では今もなお、土地収用の対象となった建物の取り壊し作業が昼夜を問わず続いている。 

[VnExpress 00:00 03/07/2026, A]
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