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[スポーツ]

“ベトナムの至宝”レ・コン・ビン、札幌のJ1復帰の切り札となるか?

2013/07/27 07:42 JST更新

(C)  Thethao, レ・コン・ビン
(C) Thethao, レ・コン・ビン
 “ベトナムの至宝”レ・コン・ビンのJリーグJ2コンサドーレ札幌への移籍が正式に決定した。同選手は2009年にレイションイスSC(ポルトガル)でプレーしており、今回が2度目の海外挑戦となる。国内サッカーファンの期待を一身に背負っての移籍となるが、ベトナム人選手が海外で成功した実績はまだない。日本移籍は吉と出るか凶と出るか・・・今回は、札幌で求められる役割や活躍の可能性などについて考察してみた。ボンダーなどが報じた。  まずは、コンサドーレ札幌の現状についておさらいしよう。2012年シーズンに4年ぶりのJ1昇格を果たしたものの、9月には史上最速での降格が決定。年間順位は4勝2分28敗という圧倒的な最下位、得点は全34試合で僅か25点に留まった。また、同年をもって中山雅史が現役を退いた。  J2での戦いを強いられることになった2013年シーズンは25試合を消化した時点で勝ち点35の9位に沈んでいる。得点も35点と振るわず、プレーオフ出場圏である6位以内に入るための起爆剤として、クラブは攻撃的な選手の補強に注力している。最近では、長身のブラジル人ストライカー、フェホを獲得。そして、8月からはベトナムのレ・コン・ビンが加入する。  現在、コンサドーレには、新加入のコン・ビンを含めて9人のフォワードがいる。このうち1人は前述のフェホで、同選手はポルトガル、ロシア、ハンガリーなどを渡り歩いた実績を持つ。2010年には、かつてコン・ビンが所属したレイションイスSCでもプレーしている。

 日本人選手では、内村圭宏が主力として活躍しており、フォワードのファーストチョイスは今後も同選手と見て間違いないだろう。この他、沖縄出身の上原慎也も今シーズン、コンスタントに試合に出場している。コン・ビンがフォーワードとして試合に出場するためには、フェホや上原とのポジション争いに勝たなければならない。フェホが197センチ、上原が186センチと上背では勝ち目が無いので、スピードと突破力に活路を見出すしかなさそうだ。  もっとも、財前恵一監督は、スピードのあるコン・ビンを手薄なサイドハーフで使いたいとコメントしている。ソンラム・ゲアンFCでも今シーズンは左サイドでの起用が多かっただけに、環境に順応できれば、サイドハーフとしてなら、早いうちから出場機会が得られそうだ。但し、サイドハーフとなると、守備に回る時間も増えるため、あの独特のゴールに対する嗅覚が発揮できないのでは、との懸念も挙がっている。  コン・ビンは移籍発表の会見で「自分の特徴を活かして、クラブの勝利に貢献できるよう、練習から全力で取り組み、コンサドーレ札幌の一員として、サポーターから認められるよう努力する」と語っている。果たしてJ1復帰の切り札と成り得るのか、J史上初の東南アジア選手に大きな注目が集まっている。 

[Bongda Tran Tien 23/7/2013U]
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