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「世界の野球グローブ支援プロジェクト」、ベトナムでも始動―子供たちに野球用具を寄贈

2019/08/02 04:30 JST更新


 ホーチミン市9区のフオックロンスタジアム(Phuoc Long Studium)で7月27日、読売新聞社が主催する「世界の野球グローブ支援プロジェクト」の一環として、現地の野球チームへの野球用具の引き渡し式が開催された。引き渡し式では、読売新聞紙上や日本全国各地での野球用具回収活動で募った中古の硬式ボール100個、グローブ30個、バット8本が寄贈された。

 「世界の野球グローブ支援プロジェクト」は、野球を社業の一つとする読売新聞社と開発途上国支援を行う国際協力機構(JICA)が、途上国の子どもたちにも野球の楽しさを知って欲しい、野球普及を後押ししたいとの思いで2016年度からスタートしたもの。2018年までにアジア・オセアニア、アフリカ、中南米各国で多数の野球用具が寄贈された。

 同プロジェクトがベトナムで行われるのはこれが初めて。今回の引き渡し式は、ホーチミン市在住でプロジェクト事務局を担当する高橋伸宏氏と、同氏と親交のあるベトナム人主体の野球チーム「サイゴンストーム(Saigon Storm)」の協力により開催された。

 ベトナムにおける同プロジェクトのメインスポンサーは、◇合同会社EXP(東京都新宿区)、◇エフピー株式会社(東京都多摩市)の子会社 エフピージャパン(FPJapan、ホーチミン市)、◇大塚製薬株式会社(東京都千代田区)の合弁会社 大塚タン・ニュートリション(Otsuka Thang Nutrition、ホーチミン市)、◇東京急行電鉄株式会社(東京都渋谷区)の子会社 ベカメックス東急(Becamex Tokyu、東南部地方ビンズオン省)、◇B-CARRY(ホーチミン市)の5社。


 ベトナムにおける野球の発展に尽力している「サイゴンストーム」のゴ・ドゥック・トゥイ監督は、8年前に海外で初めて野球と出会い、様々なことを学び、魅了されたと話す。ベトナムに帰国してからは活動できるチームがなかったため、「自分が感じた熱い気持ちを、野球を通してベトナムの子供たちにも味わってほしい」と一念発起。当時からサッカーが国民的スポーツだったベトナムで、3年前にホーチミン市を拠点とするチーム「サイゴンストーム」を結成した。

 同チームは、初年度はメンバーが10人にも満たなかったが、少しずつ生徒の両親の理解と協力を得ていき今年で3年目を迎えた。2018年からは日本人コーチが参加し、子供たちからも厚い信頼を得ている。現在は小中学生合わせて50人を超えるチームとなり、新しく入部する子供たちが使用できる野球用具が不足していたが、今回の寄贈によりこの状況が改善されることになる。



 引き渡し式当日には、「サイゴンストーム」のチームメイトである子供たち50人や、初参加の子供たち60人程が集まった。玩具のバットで初めてボールを打つ子供たちは真剣そのもの。またチームの先輩である少年少女たちも、監督やコーチと共に汗を流した。



 今後は、読売巨人軍が運営する幼児から小学生までを対象とした野球スクール「ジャイアンツアカデミー」に、野球を愛するベトナムの少年少女を派遣することを計画している。「ベトナム人初の日本プロ野球選手輩出」を合言葉に、この目標を10年後に達成することを目指す。この目標に向けて、まずはベトナムに野球を根付かせる活動を全国各地で展開していく。


【世界の野球グローブ支援プロジェクト】
ベトナム事務局:アゾニックスジャパン株式会社
連絡先:高橋 伸宏
TEL:094-699-5259
E-mail:baseball.vietnamproject@gmail.com 

[2019年8月1日 ベトジョーニュース A]
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