中部地方・ビンディン省総合病院で、同病院に入院している重病の娘を、約600km離れたホーチミン市の病院へ転院させようとした父親と警備員との間で「門を開けろ、いや開けられない」と言い合いになり、あたりが一時騒然とする事件が発生した。
この事件は、病院側が患者の家族に対し、一般価格より高い病院の搬送車を使用せざる負えない状況をつくるため、客引きなどを防ぐという大義名分で、タクシーや個人車両の病院敷地内への乗り入れを禁止していることが原因であった。
この父親は娘の苦しむ姿を前に、必死で事情を説明したにもかかわらず、「規則を守らないと私がクビになる」と病院の警備員は有無を言わさず門を閉めてしまい、結局娘を門から離れたところに停めた車まで担架で運ばざる負えなかった。同病院ではこれまでも同様のいざこざが発生しており、周辺住民からは非難の声が上がっている。