新型コロナで路線バス運休、仕事もお金もなく…車内で生活する運転手たち

2021/10/24 08:40 ICT配信

 「正直なところ、3日に1回しか水を浴びられないこともあります。最初のころは車両の清掃もしていましたが、第4波があまりにも長引いているので今はもうしていません。新型コロナが収束したら、インスタントラーメンと卵はもう絶対に食べないでしょうね。首相指示第16号の適用中は1日2食、インスタントラーメンと卵しか食べていなかったので」とクオンさんは笑う。

イメージ写真
イメージ写真

 1人暮らしのクオンさんの持ち物は少なく、車内にはインスタントラーメンを調理するためのカセットコンロ、水を入れるバケツ、蚊よけスプレー、寝る時に敷くシートがあるくらいだ。水浴びや皿洗いはバスのステップで行っている。

 電気がないため車内は閉塞感がある。日中、クオンさんと同僚たちはバスターミナルの近くにある公園に行ってお茶をいれて座り、雨が降り出すとバスに戻る。夜になると車内はとても暑くなるが、蚊が入ってこないように窓を閉め切って寝ている。

 車内にある唯一の電化製品といえば携帯電話だけで、充電が切れればバスターミナル内の宿舎に住んでいる同僚の部屋に行って充電させてもらうしかない。夜の唯一の明かりは携帯電話のライトだけで、電池が切れた夜には早く寝て、電池があれば朝まで起きていることもある。

 一家の大黒柱であるクオンさんは、故郷にいる家族の話になると涙を流した。「家族も大変な状況の中、家族と一緒にいることもできず、仕送りもできません。でも、家族に心配をかけないよう、歯を食いしばって笑顔を作り、自分は元気だと言わなければならないんです」と打ち明けた。

 運転手のファン・バン・ホアンさん(男性・48歳)と、同じバスの車掌である妻もまた、家賃が支払えず、協同組合に頼んで53番バスの車内で生活させてもらっている。夫婦はこの仕事をして10年余りになる。ホアンさんはわずかな貯金を切り崩して大きなガスコンロを購入し、車内に電気を引いて扇風機や電球などを使っている。

前へ   1   2   3   次へ
© Viet-jo.com 2002-2026 All Rights Reserved 利用規約 免責事項

新着ニュース一覧

 南中部地方ダナン市人民委員会はこのほど、WHAダナン工業団地のインフラ整備・運営事業について、投資...
 ホーチミン市都市鉄道(メトロ)管理委員会(MAUR)が推進する同市メトロ2号線(ベンタイン~タムルオン間)...
慣れない海外生活、急病や事故
何かあってからでは遅い!
今すぐ保険加入【保険比較サイト】
 ベトナムバイクメーカー協会(VAMM)が発表した2026年7~9月の加盟6社の二輪車販売台数は、前年同期比+10...
 南部メコンデルタ地方ドンタップ省タンタイン村(xã Tân Thạnh、旧タインビン郡)のファ...
 地場系コングロマリット(複合企業)T&Tグループ(T&T Group)はこのほど、投資・貿易会社のビナコム(Vinac...
 ハノイ市ホアンキエム街区(phường Hoàn Kiếm、旧ホアンキエム区)でこのほど、グ...
 出版社エルゼビア(Elsevier)が発表した2026年版の「世界で最も影響力のある科学者」上位1万人のランキ...
 内務省傘下の海外労働管理局(DOLAB)の最新統計によると、2026年1~9月期に海外へ派遣されたベトナム人...
 ホーチミン市で10月14日(水)から17日(土)まで、「ベトナム国際繊維産業展示会(VTG 2026)」が開催される...
 求人・求職プラットフォーム大手キャリアベト(CareerViet)は、市場調査会社アムコ・ベトナム(Amco Viet...
 レ・ミン・フン首相は9日、カンボジアを公式訪問し、同国の首都プノンペンでフン・マネット首相と会談...
 世界の観光業界の「オスカー」とも称される「ワールド・トラベル・アワード(World Travel Awards=WTA)...
 米国の大手旅行雑誌「コンデナスト・トラベラー(Conde Nast Traveler=CN Traveller)」が発表した読者...
 新潟県は、10月11日(日)・12日(月)の両日、「にいがたベトナムフェスティバル2026」を新潟県長岡市のハ...
トップページに戻る