- 高速・低遅延のネットワーク接続を構築
- ロボットやAIカメラなどの生産設備稼働も
- 年内にも5Gの商用サービス開始
国防省傘下の携帯通信大手ベトナム軍隊工業通信グループ(ベトテル=Viettel)は19日、最新式の第5世代移動通信システム(5G)ネットワークアーキテクチャであるスタンドアロン方式の5Gシステム「5Gスタンドアロン(5G SA)」の導入に成功したと発表した。
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携帯通信会社が国内で5Gスタンドアロンの導入に成功したのはこれが初めて。
5G SAとは、5G専用のコアネットワーク設備と、5G基地局を組み合わせて通信する新たな方式。これまでに世界で展開されている5Gネットワークのほとんどは、ノンスタンドアロン5G方式の5Gサービス(5G NSA)となっている。
5G NSAでは、5G無線ネットワーク機器を使用して端末デバイスと通信するが、依然として従来の4G LTEコアネットワークに依存しているため、狭い範囲に数万台のデバイスを展開したり、タイムラグを5ms未満に抑えたりなどの本格的な5G SAネットワークほどの機能はない。
5G SAシステムを利用する企業は、高速・低遅延のネットワーク接続を構築し、ロボットや人工知能(AI)カメラ、品質検査用カメラなどの生産設備を稼働することが可能になるという。
5Gの商用サービス提供に向けた準備の一環として、ベトテルはこれに先立つ3月に5G用の無線周波数の使用権を落札した。さらに4月には、5Gネットワーク構築ライセンスを取得した。
5Gサービスの試験を重ねてきた同社はこれらを踏まえ、2024年内にも5Gの商用サービスを開始し、サービスを急速に拡大していく見通しだ。