ドンナイ省:国内初のLNG火力発電所が落成、投資総額14億USD

2025/12/16 06:38 JST配信
  • 第3・4ニョンチャック火力発電所が完成
  • 総出力1624MW、落成式にチン首相出席
  • ネットゼロ達成に向けた重要プロジェクト

 ペトロベトナムグループ(Petrovietnam=PVN)と子会社のPVパワー[POW](PV Power)は14日、東南部地方ドンナイ省で第3ニョンチャック液化天然ガス(LNG)火力発電所および第4ニョンチャックLNG火力発電所の落成式を開催した。式典にはファム・ミン・チン首相も出席した。

(C)tuoitre
(C)tuoitre

 同プロジェクトの投資総額は14億USD(約2170億円)、総出力は1624MW。国内で初めて輸入LNGを燃料として使用する発電プロジェクトで、商業運転開始後は年間90億kWh超の電力供給が見込まれる。南部地域の電力需給の安定化に加え、電力系統の調整機能や需給バランスの確保にも寄与する見通し。

 発電設備には、米ゼネラル・エレクトリック(GE)製の最新鋭ガスタービン「9HA.02」を採用。発電効率は62~64%と世界最高水準にあり、将来的には水素100%燃料への転換も可能とされる。2050年までのネットゼロ達成に向けた重要なプロジェクトとして位置付けられている。

 POWによると、両発電所の稼働により、同社の総出力は5800MWを超えた。PVN全体では、12か所の発電所を運営し、総出力は8249MWとなっている。全国の発電出力の約9.3%を占め、発電量ベースでは10%超に達する。

 チン首相は式典で、同発電所の稼働開始を「国家エネルギー安全保障を支える重要なマイルストーン」と位置付け、持続的な経済成長の基盤になると強調した。また、同プロジェクトについて、◇投資コストの抑制、◇大規模な設備容量、◇先進技術の導入、◇高い発電能力、◇短期間でのEPC(設計・調達・建設)契約交渉、◇競争力のある電力価格という「6つの特徴」を備えたモデルプロジェクトだと評価した。

[Tuoi Tre 11:12 14/12/2025,U]
※VIETJOは上記の各ソースを参考に記事を編集・制作しています。
© Viet-jo.com 2002-2025 All Rights Reserved 免責事項

この記事の関連ニュース

 ペトロベトナムグループ(Petrovietnam=PVN)傘下の発電会社大手PVパワー[POW]
 PVパワー[POW](PV Power)は14日、韓国サムスン物産(Samsung C&T)とベトナ

新着ニュース一覧

 ベトナム評価レポート社(ベトナムレポート=Vietnam Report)は11日、2025年の信頼性の高いロジスティク...
 ベトナムと中国の両国当局は10日、国境ゲートを通じた貨物の双方向輸送方式の試行を開始した。期間は20...
慣れない海外生活、急病や事故
何かあってからでは遅い!
今すぐ保険加入【保険比較サイト】
 ベトナム国家観光局によると、フーコック国際空港(南部メコンデルタ地方アンザン省フーコック島)で12月...
 東南部地方ドンナイ省ディンクアン村のスオイコー地区に面するチアン湖では、カンボジアから帰国した越...
 韓国化学素材大手のコーロンインダストリー(Kolon Industries)はこのほど、自動車安全システムを提供す...
 ペトロベトナムグループ(Petrovietnam=PVN)と子会社のPVパワー[POW](PV
 ハノイ市で大気汚染が深刻化している中、多くの家庭が健康を守るため空気清浄機を買い求める動きが強ま...
 ハノイ市トゥオンティン村人民委員会は現在、地場系コングロマリットのビング
 国際交流基金ベトナム日本文化交流センターは、ハノイ市、北部紅河デルタ地方ハイフォン市、ホーチミン...
 ハノイ市交通管制センターは13日に運用が開始され、人工知能(AI)を搭載した監視カメラシステムによる交...
 国際協力銀行(JBIC、東京都千代田区)が発表した日本の製造業企業の海外事業展開の動向に関するアンケー...
 ベトナムIT最大手FPT情報通信[FPT](FPT Corporation)は、日本法人のFPTジ
 金属加工や化成品、建設などの事業を手掛ける日創グループ株式会社(福岡県福岡市)は、ベトナムで建築建...
 家庭内暴力の防止や社会秩序の維持に関する行政罰を定めた政令第282号/2025/ND-CP(12月15日施行)では、...
トップページに戻る