中部トゥアティエン・フエ省アルオイ郡のアーゴー村とホンチュン村在住の若者33人が仕事あっせん詐欺に遭い、南中部クアンナム省の違法な金(きん)採掘現場で強制労働させられていたことが分かった。33人のうち15人が逃げ出して村に帰ってきたことから事件が発覚した。残り18人の状況は不明という。
ホンチュン村に戻った被害者の証言によると、2月下旬にフオックミン社が植林や木材加工の労働者を1か月90万ドン(約5600円)の給料で雇用するという情報が流され、ホンチュン村の若者15人とアーゴー村の若者18人が同社代表のグエン・チー・ドンと名乗る男と契約を結び、クアンナム省フオックサン郡に向かったという。ところがそこでズンという男に引き渡され、木材加工の代わりに金の採掘現場での労働を強いられた。午前6時から午後10時まで働かされ、抵抗すると暴力を奮われたという。
被害者らの訴えを受けてホンチュン村人民委員会が調査したところ、ドンが提出した会社の資料は偽ものだったことが判明した。現在、被害者らの地元警察と採掘現場のあるクアンナム省の警察が協力して捜査を行い、残る18人の保護に全力を挙げている。