メコンデルタ地方カントー市で、犬泥棒の犯行を妨害した大学生が犯行グループに逆恨みされ、暴力を受けて負傷する事件が起きた。
3月29日午後4時半ごろ、同市ニンキエウ区の下宿にいた男子大学生Qさんが大家Mさん宅の飼い犬のただならぬほえ声を聞いて駆け付けたところ、不審な男が電気ショックで眠らせた犬を運び出そうとしているところに出くわした。Qさんが飛びついたため、男は犬をあきらめ仲間の待つ車に乗り込み逃げたが、その際「俺の顔をよく覚えておけ」と捨てぜりふを残していった。実際同日夜には仲間5人を引き連れてQさんを探しに来て、Qさんが不在と知ると、男らは近くの下宿の扉をめちゃくちゃに破壊し、大家の Mさんが警察に駆け込む騒ぎとなった。翌30日にも男らは姿を現し、Qさんがいないと知ると腹いせに近くにあった自転車を破壊して帰った。
さらに翌31日午後10時30分ごろ、刃物を持って現れた男らは在宅中のQさんを見つけるや、逃げるQさんに切りつけて逃走した。QさんはMさんや付近の住民によって病院に搬送され治療を受けている。
Mさんによると、犬泥棒一味の暴力行為を地元警察に訴えているにも関わらず、いまだ何の対応も見られないという。カントー市では最近犬泥棒の被害が相次いでおり、抵抗した人が復しゅうを受けるケースも目立っている。