ハノイ市人民検察院は、フランス人の女性観光客からカード賭博で現金や貴重品をだまし取った容疑で、3人のフィリピン人を起訴する準備を進めている。
このフランス人女性は今年5月末、ハノイ市内のクアンス通りとチャンティ通りの交差点付近を歩いているとき、フィリピン人のラミレス(41歳)とその妻オーガスティナ(43歳)に声をかけられて親しくなり、彼らの泊まるゲストハウスに夕食に招かれた。食後にカードゲームをすることになり、2人のほかにラミレスの父マナロト(63歳)とオニットと名乗る男も加わった。フランス人女性は初めのうちは勝っていたが、掛け金を5万米ドル(約440万円)に引き上げるよう言いくるめられ、ノートパソコン、カメラ、携帯電話、それに現金や小切手など手持ちの財産すべてを用意した。
マナトロが翌朝にカードゲームの続きをすると約束したため、女性は全財産をマナトロに預ける代わりに、5万米ドルの現金が入っているというかばんを渡された。女性はこれを信じきって中身を確認しなかったが、翌朝になっても彼らが迎えに来ないため不審に思ってかばんの中を確認すると、ただの紙の束だったという。通報を受けた警察が3人を逮捕したが、オニットは逃走を続けている。