北中部クアンチ省総合病院では最近、どこからみても妊婦の体型をした女性が産気付いて運ばれてきたものの、検査してみると実際は妊娠していなかったという奇妙な事態が起き、世論の関心が集まっている。
同省ビンリン郡在住の女性Lさん(37歳)は22日午後8時50分ごろ、産気付いて同病院に搬送されてきた。病院の医師と助産師らはお産の準備に取り掛かったが、診察するとLさんが妊娠していないことが分かった。当初Lさんや家族は医師の説明を信じようとしなかったが、超音波検査の結果を見せられると事実を受け入れざるを得なくなり悲嘆に暮れることとなった。現場に立ち会った助産師歴17年の女性も「Lさんのお腹はどう見ても妊娠8~9カ月だった」と驚きを隠さない。
Lさんが助産師に語ったところによると、Lさん夫妻は長い間不妊に悩んでいたが、夫と共に南部のある祈祷師のもとを訪れて大金のお布施を行った結果、Lさんのお腹が膨らみ始めたという。祈祷師はLさんに対し、出産の時期になるまでは病院で受診したり超音波検査を受けたりしないようきつく言い渡していた。
Lさんが何かの薬品や変わった食品を摂取したかどうか明言していないため、なぜお腹が膨らんだのかは分かっていない。Lさんは「妊娠」期間中も月経があったが、祈祷師の言葉を信じるあまりその矛盾を気に留めなかったという。