今月24日、ホーチミン電力公社の副社長レ・バン・ホアン容疑者が汚職事件で逮捕された直後から、同容疑者がこれまで、企業の不正電力使用事件に付け込み、多額の賄賂を受け取っていたという告発が相次いでいる。
ある国営企業のC社の場合はこうだ。同社は1999年に、メーターを通さず不正に電力を使用していたとして、電力公社から37億2,000万ドン(約23万米ドル)の追徴命令を受けた。しかしその際にホアン容疑者が、第3者を通じ4億ドン(約2万5,000米ドル)を払えば、なかったことにすると賄賂を要求していた。現在このC社のほかにも同様の告発が多く寄せられている。
この汚職事件では副社長以下、関係した社員7人が既に逮捕されいるが、同社のレ・ミン・ホアン社長(副社長はレ・バン・ホアン)はいまだ逮捕されていない。これは同氏が国会議員でもあるため、議員に与えられている不起訴特権によるためだ。警察では今後国会常務委員会にホアン社長の国会議員資格の剥奪を提議し、認められ次第起訴する方針。