ホーチミン市ではこのところ、鉄材を狙う一味によるマンホールぶたの盗難事件が相次いでいる。6月に完成したばかりの市内の道路(全長7.1キロメートル)では、310個のマンホールぶたのうち200個以上が盗難被害に遭った。ふたはコンクリート製だが、壊され中の鉄材が抜き取られていた。また国道1A号線のアンスオン~アンラック間(12区・ビンタン区)では、これまでに1個150キログラム以上もするマンホールの鉄ぶた35個、排水溝のごみよけ用鉄柵80個が盗まれるなどの被害に遭っている。
盗まれたふたや柵を再び設置する費用がかかるのも問題だが、新たに設置するまでの間に通行人がマンホールに落ちたり転んだりなど重大事故の発生につながりかねないと懸念されている。しかしこれまでに摘発されたのはわずか1件にとどまる。盗難はほとんどが夜間に発生しているため、各地元当局による夜間巡回が必要な対策として求められている。