ハノイ市工業団地・輸出加工区管理委員会は、同市では2015年までに60万人の労働者が増加し、そのうち48万人に住宅需要が生じると予測している。2020年までには労働者は約80万人に、住宅を必要とする人は64万人に増加する。この住宅需要の5~6割に応えるためには、500へクタールの土地と約12兆ドン(約580億円)の資金が必要になるという。
現在同市では17カ所の工業団地・ハイテクパークが設立されており、うち8カ所が操業を開始している。労働者の数は約50万人に上っているが、労働者向けの住宅があるのはバックタンロン工業団地だけだ。ほかにも複数の労働者向け住宅建設計画があるが、計画建築局の審査待ちかまたは実情に合わないとして計画の変更を迫られている。
このため、住宅不足で労働者が集められない、家族用の住宅がないため結婚後に退職して転居せざるを得ないなどの事態が起き、各企業の生産活動に悪影響を及ぼしている。